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josapoko
総選挙で中道右派が勝利!ドイツが今すぐ変化を求める切実な理由
ドイツというのは本当に面白い国です。ナチスドイツ時代から現在にいたるまで、国際社会にこれほどくるくると変わる印象を与えているヨーロッパ国はほとんどないのでは?
たとえばイギリスは「伝統と金融」、フランスは「アートと美食」などのほぼ不変のイメージがありますが、ドイツと言えば「質実剛健」「工業国」「エコロジー先進国」「ネオナチ」「難民に寛容」などなど、いろんな顔があり、しかもそのどれもが一定ではありません。
まあ、イギリスやフランスなどの戦勝国とは異なり、ドイツは戦後に新たなアイデンティティを獲得すべく、さまざまな試行錯誤を重ねてこなくてはならなかったとも言えます。そういう意味では日本とだぶる部分もありますよね。
今回の総選挙を見ていて、「ああ、またドイツは大きな変化を求められているなぁ…」としみじみ感じましたので、今日はその中でもとくに重要な理由をご紹介します。
アメリカ政治の影響がずしんと響いている
このリンクの記事内に2分半ほどの動画があり、そこでわかりやすくまとめられていますが、トランプ政権は新しい世界秩序を求めているように見えます。その際にアメリカは、今までNATOなどを通じて親しくしてきたヨーロッパとどうやら距離を置きたいようなのです(日本も同様かもしれませんが、その点はまだ見通せないのでそれはここでは置いておきます)。
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