イギリスのコロナ事情:いよいよ自由な生活に戻る⁉マスクは「個人の自由」となり、ソーシャルディスタンスは撤廃へ【全文無料】
つ、ついにこの日が…!!昨年3月からイギリス全土では常にさまざまな新型コロナ関連の規則が存在していましたが、ジョンソン首相は今日の発表で、イングランドでは7月19日にほとんどの規則を撤廃すると明言しました。この規則にはマスク着用やソーシャルディスタンスも含まれます。
現在、イギリスでは18歳以上の成人のうち86.1%が少なくとも1回のワクチン接種を受け、64%が2回の接種を完了しています。50歳以上の人を含む、高リスクグループすべてが2回目の接種を終えていることから、イングランド政府は満を持してロックダウンを全面解除することに。
なお、若い人たちへの接種も着々と進んでおり、9月半ばまでには成人の希望者全員が2回のワクチン接種を済ませる予定です。
ジョンソン首相は7月19日以降の「コロナとの共生」について5つのポイントを挙げました。
①ワクチンについて、上述の内容に加え、秋以降には高リスクグループを対象に追加のワクチン(ブースター)を接種予定。
②コロナ関連の規制をほぼ全廃し、今後は個人の「十分な情報に基づいた判断」に委ねる。あらゆるビジネスが再開可能となり、公的な自宅勤務の要請が終了。屋内・屋外での集会の人数制限やソーシャルディスタンスは撤廃。マスクの義務化も終了。
③陽性者との接触時の10日間の自主隔離について、ワクチン接種が完了した人を対象に規制が緩和される予定(詳細は後日)。
④信号機システムを採用している国境管理について、日本を含む「黄信号」の国からの渡航者はワクチン接種を完了していることを条件として自主隔離を免除する方向で調整中(詳細は今週中に発表予定)。
⑤今後も感染者数などの監視を続け、とくに冬などの危険なシーズンには注意を払うが、可能な限り規制の再導入は行わない。
一言でいえば、なかなか思い切ったなぁと😅ただ、イギリスに住んでいる人の多くはこの政府の動きを見越していたからこそ、ワクチン接種にこれほど積極的だったとも思います。
現在のイギリスの感染者数は1日27,000人程度であり、一方でワクチン効果のため死者は1日20人ほどに抑えられています。ただ、全面的なロックダウン解除で人々の交流が活発化すれば、死者数も増えて当然。ワクチンを接種しない人もいますし、ワクチン効果も100%ではないですからね。
そこはもちろん政府も理解しており、それでもすべてを個人の判断に任せると決定しました。コロナやワクチンに関する情報が行きわたったと思える今、政府から個人に「生き方を選ぶ権利」を返すのです。
なお、マスクについては今までのように罰金を科されたりはしませんが、「混雑した公共交通機関」や「屋内で周りに人がいる場所」などでは引き続き着用が推奨されます。
これは「私は若くて元気だし、マスクなんてつけたくない」という人にとっては言うまでもなく朗報ですが、バス運転手や店員などの職種の人たちはコロナのリスクに今まで以上にさらされるように💦
ちなみにわたしはコロナが始まってからショップでの買い物は数えるほどしか行っていません(食料品はコロナ以前からオンラインスーパーの宅配を利用)。公共交通機関は週1~2回利用しているものの、主に平日昼間の空いている時間帯に移動。お友達と会うときは基本的に1対1。このライフスタイルはしばらく続けるつもりです。
自宅勤務が始まってからロンドン中心部のオフィス街もずっとがら~んとしていましたが、これから人が戻ってくるのかしら?
周りの会社員は「週2~3回くらい出社、あとは自宅勤務というのが理想的かなぁ」という人が多いよう。わたしのようにフリーランスで最初から自宅勤務に慣れていた人と、急に自宅勤務になった人たちではやはり感じ方が違うのだなぁと😌
なんにせよ、7月19日以降は生活が変わる人が多そうなイングランドですが…。昨日(7月4日)は、これまでの1年以上を通じてコロナ関係でさまざまな貢献を行った人たちに感謝を伝える「Thank You Day」がイギリス各地で開催されました。
イギリスではチャリティー団体や宗教団体、企業、個人などが、無私の貢献を通じて人々の生活を支援。彼らは1人1人が「ヒーロー」です。わたしもさまざまな人からサポートを受けたり励まされたりしました💓
その中で誰よりも大きな存在感を見せたのがイギリスの国民保健サービス「NHS」のスタッフです。どんなに大変で絶望しそうなときも患者の治療にあたり、あたたかく励まし、ときには数多くの人を看取ってきました。
そんなNHSが73周年を迎えたことから、本日(7月5日)はウィリアム王子を含むロイヤルファミリーがこれを称えました。人命救助などにおける極めて勇敢な行為に対して与えられる「ジョージ・クロス」をNHSに授け、お茶会を開催。エリザベス女王も直筆のレターでNHSスタッフへの感謝を述べています👸
今回のイングランドのロックダウン全面緩和は、内部で体験していると何かの終わりというよりも「始まり」という気がします。また新しい章が開き、いろんなすったもんだがあるのでしょうが、それでも先に進むというドキドキワクワク感。さて、1か月後、2か月後、わたしたちの前にはどんな景色が広がっているのでしょう?🤗
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