見出し画像

イギリス(イングランド)のロックダウン出口戦略が発表。本格的な社会活動の再開は7月1日からを予定【全文無料】

2020年3月23日に開始されたイギリス全土のロックダウン。イギリス時間の今日(5月10日・日曜日)19時からジョンソン首相による出口戦略に関する発表がありました。みんなテレビやスマホにくぎ付けになっていたのではないかと。

ちなみにジョンソン氏はイギリスの首相ですが、彼が発表した今回の出口戦略はイングランドにのみ適用されます。同じイギリス国内でも、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドはそれぞれ自治政府が存在するので、独自の判断で異なる戦略を適用します(ただし、今のところ大きな差はありません)。

さて、イングランドでは大筋としてはロックダウン継続です。

ただし、建設業や製造業の人たちは5月11日(月)から仕事に戻ることができます。その場合、言うまでもなくソーシャルディスタンスを守り、通勤は極力、車か徒歩、自転車で、公共交通機関の利用は避けるべきとのこと。

また、5月13日(水)からは誰でも屋外でのエクササイズを時間無制限で行うことができます(これまでは1日1回、1時間でした)。車で他の地域へ行っても良いそうです。ただし、こちらもソーシャルディスタンスは必須で、エクササイズに同行できるのは同一世帯の人のみという点は変わりません。

ここから先は状況次第で変わっていく部分ですが、早ければ6月1日から一部の小学生の通学と店舗の営業が再開予定。そして早ければ7月1日にホスピタリティ業(飲食店やホテルなど)やその他の公共の場所が再開します。

つまり、ライター兼翻訳者のわたしを含め、多くの人にとって本格的な社会活動再開は7月1日からということになるでしょう。

今回発表されたイギリスの出口戦略については、不便な部分もあるけれど仕方ないかな…というのが個人的な感想です。焦っていろいろオープンにしてしまうと、第二波に襲われることは明白ですから💦ただ、この1週間ほどで外を歩く人が増えたことやSNSでの人々の様子から、とくに子どもや若い人なんかはそろそろ我慢の限界!自由に外出したい!という人が多いんじゃないかなぁとも思います。でもまあ、その我慢の部分も含めて、社会は助け合っていく必要がありますよね。

こうなってくると、同じイングランドでも人口が少なくてソーシャルディスタンスが取りやすいエリアに住み、なおかつ庭付きの家と車を持っている人はいいなあと素直に思います(笑)。

わたしもペーパードライバーながらイギリスの自動車免許は持っているのですが、ロンドンは何しろ公共交通機関が便利で…。この数カ月のために新しく車を購入するつもりもないのですが、自転車はあってもいいのかもと。そしてみんな考えることは同じらしく、ロンドンでは自転車がすでに品薄状態。良いものを探すのはむずかしいようです。ちなみに、日本に住むお友達には「ロンドンで着物で自転車を乗り回したら注目の的だよ!」と言われました。た、たしかに😆

もうひとつ可能性が模索されている移動手段が電動キックボードです。ロンドンでは自転車のシェアサービスはすでに導入されていますが、電動キックボードはまだ、というかそもそも公道で電動キックボードを使用することが違法なんですよね。隣国の首都パリでは2018年に電動キックボードのシェアリングが開始され、昨年末のゼネストのときなんかはとても重宝していたようです。

イギリス政府は自転車と徒歩に関するインフラに2億5千万ポンド(約330億円)の資金の投入を発表しました。これを利用し、自転車専用レーンの一時的な設置、道路の拡張、安全な交差点、自転車とバス専用の通路などが数週間のうちにつくられます。

そして電動キックボードに関しても、イングランドとスコットランド、ウェールズにてトライアルが拡大されます。これと電動自転車のチャージポイントに、あわせて1千万ポンド(約13億円)が投入されます。電動キックボードの公道での使用が合法化されれば、わたしも自転車よりもそっちの方がいいいかも?と思ったり。というのも、まあどの国でもそうですが自転車って盗まれやすいですよね😅折り畳み式の電動キックボードなら、そこそこ重いながらもカジュアルな飲食店やショップなら持って入ることができるので、その点がメリットかなと思います。

ロンドンという街の、そしてイギリスの交通が今後どのように変わっていくのか…。便利さはもちろん捨てがたいですが、これを機に、よりエコフレンドリーで空気の綺麗なロンドンになってくれたら嬉しいです✨

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?