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怒りっぽい家族
親子と夫婦
数年前のこと、
親子関係こじらせてしまったか、なにか、で
「娘が口をきいてくれない」
と悩んでおられた方がいらっしゃいました。
「何を言っても怒る。どう言えばいいんでしょうか?」
とその方は尋ねてこられました。
ほぼ同時期に別のクライアントで
夫婦関係がぎくしゃくしてしまい
「何を言っても会話にならない。怒らせてしまう。どう言えばいいのでしょうか?」
とその方は尋ねられました。
それに対して私は答えました。
何を言うかではない
「言葉じゃないよ、何を言うかではないのよ」と答えました。
どちらの方も「どんなことを言えばいいのか?」と思っているのです。
「こう言えば娘(夫)が怒るのがぴたっと収まる、言葉が、あれば教えてほしい」
という気持ちもわかります。
それは「言葉以前」の問題です。
実はあなたが怒らせている
「この娘(夫)怒るんだよなぁ」
と思って相手を見ている、あなたの表情が、相手を怒らせるんです。
つまり
「アイツはいつでも怒るんだ
むちゃくちゃ怒るんだよなぁ」
と考えている時
あなたのまわりに
「どうぞ怒りなさい、わたしはいつでも怒られる準備はできています」
という空気が出来てしまうのです。
そして、相手はその空気ごしに、あなたを見ます。
するとやたら怒りが出てくるのです。
ただの人
一度試してみてください。
相手を「いつも怒る人」じゃなくて、「ただの娘(夫)」と思って、みてください。
つまり、あなたは相手を「娘(夫)」と思う以前に、「怒る人」と先に定義している可能性があります。
「ただの人」と思って見てください。
そうすると相手とあなたの間に「不穏な空気」は生じません。
「空気」は二人で共同制作するのです。
少なくともあなたからは「怒りをむけられる」という空気を作ってはなりません。
怒りを向けられることなく
怒りを向けられなかったらどうなるか?
相手は怒りの感情をあなたにぶつけることなく、ひとりで炎上するだけです。
その人は、一人で怒るのです。
あなたまで一緒になって燃やされる必要はありません。