日本の建国図と日本人であること〜さようならに込められた心
いよいよ年末感が押し寄せて参りました。大掃除や暮れの準備はお済みでしょうか。とにもかくにも、皆様、お疲れ様でございました!一年間の労を労ってくださいね。さて、私の来年の目標は「日本人として生きる」です。忘れていた日本人としての誇りを取り戻して生きる。
日本文化を大切にしていきたい。着物を着る機会も増やしたいですし、茶道も復活したいなと思っています。お箸を横向きに置くのも日本だけのようです。それは彼岸と此岸を分ける結界を意味します。食べ物は命であるから、それを頂く度に、命の結界を超えていることを意識するためです。命を頂くという重みと有り難さを忘れないために、日本人はお箸を横向きに置いてきたのですね。
あたし、日本人なのに、随分とその文化を軽視しすぎていたなぁ・・・と思うのです。戦後教育がそうだったこともあって、いよいよ我に返った感じがしています。小さなお花を飾ることがほぼ日課となっているのですが、これはテーブルコーディネートをやっていた流れから行き着いたものなので、フラワーアレンジメントの部類です。それって日本古来の華道とは全く違うもの・・・
フラワーアレンジメントは「お花自体」が主役です。一方、華道や生け花はお花自体よりも「空間全体」が主役です。空間との調和。余白の中に森羅万象を表現するものが日本文化。日本の精神に立ち返り、その文化と心をもう一度、大切にしていきたい。そんな気持ちを新たにしています。
食事も同じです。パスタやパンも大好きですが、お米を主食にした方がやっぱり体調がいい。腸の状態が断然良くなります。それは私が日本人だからです。その土地に長らく続いてきた文化には軽んじることができない重大な意味があり、私たちは心にも身体にも「日本古来からの常在菌とDNA」を宿しているからなのでしょうね。
日本文化の究極は日本語であり、特に挨拶に集約されると思います。いただきます、ごちそうさま、おかげさまです、ありがとうございますーーその言葉が持つ深い意味を、生活の中で心を込めて表現していきたい。命をいただく者としての「いただきます」。命をいただいたことへの「ごちそうさまでした」。生かされている者としての「おかげさまでございます」。
明日も命が続くとは限らないからこそ、私たちは別れ際に「さようなら」と言います。「さようなら」の語源は「左様であるならば=そうであるならば」です。「そうであるならば、これにて失礼します」ーという後続する意味が元々は存在していたのですが、接続詞そのものが「別れの挨拶になった」という日本語が持つ珍しい背景があります。
そこには「お互いの命が永遠ではないからこそ、都度都度に区切りを設ける」という精神性があります。さようならとお別れを言う度に、ここで人生の一場面が終わる。だからこそ、お互いにいつも新しい次の瞬間を生み出していきましょうーーという諸行無常から生まれる余白が存在しています。
接続詞には続きが存在します。文節と文節を繋ぐもの=繋ぎ言葉が接続詞。繋ぎ言葉には余韻と余白が存在します。そこに何を込めるかに意味があります。あなたの未来が幸せでありますように、あなたの道中が平穏でありますように、どうかご無事でありますように、お互いに有限の人生を精一杯生きられますように・・・
さようならの後に、また会いましょうと付け加えるよりも、<さようなら>の五文字に思いを込めてきたのが日本人なのでしょう。また会えるかどうかは誰にもわからないからです。未来よりもこの瞬間です。瞬間しかないからこそ、余韻と余白に心(感謝と祈り)を込める。それが日本の精神と文化であるように思います。
日本国のチャート(建国図・始原図)を出してみました。諸説あるのですが、下記のチャートを選択しました。1946年10月7日、15時15分、東京で出されたものを日本の建国図として採用されることが多く、主流となっているものには意味があるからです。(天体は発見されてからその力を発揮することと同じです)
アセンダントに月が乗っていることに驚きます。日本という国は「国民が主役」です。「民が紡いでいく生き方やあり方自体が日本の国体である」ということが明確に示されています。政治やシステムに日本の主体など存在しない。そもそも日本人は多角的な視点を持ちながら、自らのアイデンティティを明確に保持している民族であるはずです。
太陽をはじめ、4天体が8ハウスに位置していますので、諸外国とご先祖からのマイナスの影響も甘んじて受け入れる寛大さと度量の深さがあるのでしょう。蠍座木星も8ハウスにあるため、日本国の有形無形の豊かさは伝統的に受け継いだ精神性から生まれることが示されています。良くも悪くも、諸外国からの影響を強く受けてしまうのは避けられない運命であるのかもしれません。
9ハウスに金星がありますので、高い精神性を持つこと、本物の信仰心を持つことにより、日本人は物心両面で満たされて暮らしていくことができます。MCは射手座です。目指すべき到達点は不可能を可能に変えるだけの孤高の理想を持つこと、本物の精神の自由を獲得することです。射手座は木星を守護星に持つ精神性と発展を司るサイン。一人ひとりが社会全体が良くなるための普遍性を獲得することの重要性をも意味しています。
太陽のメジャーアスペクトがかなり少ないのに対して、月は水星・木星・天王星とトラインの角度を形成しています。日本人は知的で深い信仰心を持ち、さらに改革精神と創意工夫する能力を持っています。すでにあるものをより良いものに改良していく聡明さと民が持つ主体性を生かしていくことができれば、日本国は発展していくと思います。
風の要素が強く、不動サインが多いため、情に流されることが本来の日本人ではなく、知性から生まれる友愛こそが日本人の精神の中枢にあるのでしょう。また、不動サインは粘り強く伝統も重んじます。長期的視野でコツコツと物事を安定させていく力を持っていますので、さらに変化に対してうまく適応していくことができるととても強いです。
4元素の中で地が欠落していますが、欠落しているエレメントはあえて無理をしなくても手に入れることができるもの、そもそも豊かに与えられているものです。本当は日本は豊かな資源国であり、諸外国とのパワーバランスが正常化されたあかつきには食糧自給、エネルギー自給、労働力自給は簡単に成し遂げられるはず。
本来持ち合わせている日本人の資質を開花させるために、星は「諸外国からのマイナスの影響(移民問題、理不尽な搾取、権利の剥奪、無秩序な侵入と侵害など)」という学びを与えているのでしょう。これからの私たちの在り方が全ての鍵です。
日本人が日本人としての尊厳性を取り戻し、その文化と精神性に立ち返る。日本人として誇り高く生きる姿勢を示す。それ以外に、世界の中の日本(アセンダント水瓶、MC射手、ヘッド双子座4ハウス)が上昇していく方法はないように感じられます。政治やシステムが変えてくれることは決してないでしょう。救世主も現れません。救世主は国民一人ひとりだからです。私たちの側から立ち上がる静かな革命ーーです。
それでは、2024年に感謝を込めて<さようなら>
皆様、どうぞ良いお年をお迎えくださいね。