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第1回WPHオンラインセミナーレポート

2021.4.26(月)WPHのオンラインセミナーのレポートです!

簡単に私の自己紹介をさせていただきます!
私は関西在住 大学4年生のユリリと申します。
大学の専門は生命科学系で微生物の研究をしています。
幼稚園時代を淡路島の田舎でわんぱくに過ごしたので自然が大好き!好奇心旺盛に育ちました。
そんな私が今回はWPHのオンラインセミナーで「農業」「自然」「微生物」的なアプローチから世の中をよりよくするために行動されている方のお話を聞いて、参加者と話して、思ったことや感じたことを共有させていただこうと思います!

そもそもWPHって何ぞや?と思われているかと思いますので簡単に説明させていただきます。

WPHとは一言でいうとWay of Public Hapiness【公共幸福を目指す】社団法人です。
よりよい社会、未来を創りたいという想いを持つ多様な人間(学生から経営者、学者など)がたくさん集まっています。
今回のテーマは【知らないことを知り問題意識を共有する】
ゲストスピーカーは山岸暢(やまぎしみつる)さん。元々東京で電気・水道工事の会社を経営しており、4年前から淡路島で農業をはじめられました。WPHの理事メンバーです。

山岸さんは盛和塾(京セラ稲森さんの経営塾)に20年以上参加をし、全従業員の物心両面の幸せを考える経営を教わるも、「目指すのは従業員の幸せだけでええんか?世の中みんなの幸せを目指したい」という思いを抱いてきました。
元々自然に興味があり世の中みんなの幸せを目指すため、農業に着手されました。

「私たちの体は食べたもので創られていくのに、農薬バンバンかかった野菜でええんか?」
と山岸さんはおっしゃいます。
【農薬は虫・鳥・土中の微生物を殺している】
山岸さんはある時、農家の人は農薬のかかった野菜は食べず、無農薬で販売用とは別に育てた野菜を食べる光景を知りました。
これはつまり、農薬を大量塗布して育てた作物は体に悪いということ、そしてその事実を生産者である農家の人々は知っていながらやっていることを意味する衝撃の事実でした。

【貨幣に騙されるな】
多くの人が大学に行き、いい企業に勤め、給料をたくさんもらって人より良い生活がしたいと望んでいます。
幸せを追い求めていたはずなのにいつの間にか、貨幣を手に入れること自体が目的になっているのではないでしょうか?
そもそも貨幣(お金)は何のために手に入れるのでしょうか?
本当に追いかけているものは何でしょうか?

【真の豊かさとは】
山岸さんは淡路島で農業を始めてから、淡路島には貨幣を介さない助け合い(物々交換)があることを知りました。
山岸さんはある日、農機具が故障してしまい、近くに見つけた鉄工所に飛び込みました。
するとそこにいた人がわざわざ手を止めて修理してくれたのです。
そして当たり前のように、修理してくれた人にお金を支払おうとしました。
しかしそこで「お金はいらない」と断られたのです!
そのとき感動するとともに、お金を支払おうとした自分を恥ずかしいと思ったそうです。
このようにご近所さんが助けてくれたり、取れた野菜や魚をお裾分けしてくれたり。これってかなり「豊か」なのでは?
「豊かを目指すと貨幣に騙されることはなくなるのでは?」

【循環】
本来、この世界はすべて「循環」しています。
「自然にゴミはない」と山岸さんはおっしゃいました。
落ち葉や動物のフン、腐った野菜だって土に返って肥料になりますし、本当の意味でのゴミ(環境を破壊する例えばマイクロプラスチックのようなもの)は人間が生み出したのです。
農作業をすると土中微生物と接触することでストレスが軽減され体が健康になるそうです。さらには無農薬で育てられた野菜は栄養価が高いとのこと。
農薬・遺伝子組み換え・食品添加物など加工なんか行わなくても自然の恵みを受けて十分豊かに暮らしていけるのです。

山岸さんの話によると自然農をすると二酸化炭素は自然に土中固定されるため、やればやるほど地球環境が良くなり、地球上の農地すべてで自然農をすると今排出されている二酸化炭素をすべて土中固定できてしまうのだそうです。驚きですね!
そこで山岸さんは地球環境をよくするために、完全無農薬の野菜作りをする100人の百姓をつくることを目指しているそうです。


セミナーの中で聞いた、衝撃的な話を一つ共有したいので、させてください(笑)
【お金に替わるモノが牛の形をしているだけ】
参加者に牛皮の野球グローブを売っている会社の方がいらっしゃいました。
大手店ではたいていの場合、傷がある牛の皮は全て廃棄してしまいます。しかしその方の会社では革に命を与えるという「革命」というブランドを立ち上げ、多少の傷があっても製品にし、全て無駄にしないとおっしゃいます。
この会社にとって牛は「お金に替わるもの」ではなく、「命ある生き物」という存在なのですね。
(当たり前のことのようですが命であることを忘れてしまったり、わかっていても目をつぶったりする人が案外多いようです)

また、酪農場を訪れると生産効率を高めるために牛を早く肥やすべく、牛が空腹になっていなくても無理矢理えさを食べさせている現状があったそうです。
そうすると牛の皮膚病の原因にだってなるのに、とその方はおっしゃいました。

大手では売り上げのため生産効率を追い求め、牛ではなく、牛の形をしたお金と扱われているんです。命を粗末にしている倫理観もそうですが、そうせざるを得ない社会のしくみがあるような、何かがおかしいですよね。

さらにここからは個人的に調べたことで余談になりますが、牛は野生環境では草を主食としています。
しかし、多くの酪農場では早く太らせることができ、生産コストが低くてすむトウモロコシをえさとして与えているらしいです。
すると牛の消化器官はトウモロコシ仕様ではないため、様々なトラブルが起こります。例えば牛の腸内の大腸菌の変異が起こりやすくなります。
O-157という腸管出血性大腸菌感染症の原因となる大腸菌も人間の都合でトウモロコシをエサとしたために発生したと言われています。

つまり、人間が売り上げのために生産効率を追い求めると、【様々な悪影響がすでに現れている】ということです。


【このセミナー後にさらに調べてわかったこと】
農家や酪農家など1次産業界では近年は合併と買収が進んでいることなどから、大手企業と取引をするケースが多いようです。
しかし安くしか売れません。
なぜでしょうか?
いろいろ考えられると思いますが、1つは企業の言うことを聞かないと契約を終了させられるという恐怖の圧力があります。
売り上げの最大化を目指す大手企業からの圧力で、農家は言いなりに動くしかない状況なのです。
その結果、命をつくる大切な食べ物が、農薬を大量に使い、土地の面積あたりどれだけ取れたか(≒収入)しか考えないような現場で創られているのです。
でも企業側も消費者が安くて綺麗な商品しか買わないため、消費者からの圧力も感じているんだと思います。


農家の人は本当はやりたく無い農薬を投薬し、安い値段でしか売れずに一部の人は精神的に不健康になり経済的にも困窮しています。
企業は天井のない売り上げの最大化を目指し、そのせいで社員は日々精神をすり減らして働いています。
そして大半の消費者はよく分からないまま大量の農薬を使った食品を口にしているのです、、。

この原因をたどると、経済成長をし続けなければならない資本主義システムの問題に行き着きますね。
このまま進んだ先は本当に「豊か」なのでしょうか?
地球環境が大変化しつつある今、私は再度みんなでしっかり向き合わなければならないと思いました。

今回のWPHオンラインセミナーに参加をして、目の前にあるけれど見えていなかったものにたくさん気がつくことができ、この世界を変えていくんだという強い使命感が生まれました
まだまだこの世界について知らないことだらけなので、もっと知りたいとばかり。
これからも自身でも掘り下げながら、発表者のみなさんや参加いただいたみなさんが感じたことを元にどんどん伝えていこうと思います!
以上、 WPHオンラインセミナー報告でした!


次回は5月24日、同じくWPHの創設メンバーである勝谷さんのレポートです。農業と打って変わって、実業の中からの気づきを元にお話いただくようです。
チームの理念に基づいたスポーツウェアの製作、関西スポーツメーカーの拠点づくり、奈良だけでなく、広く関西と言うフィールドでの跡継ぎコミュニティ。
無関心の権化だったと語る勝谷さんが、何がきっかけでMYWE人になったのかを、超短時間でまとめてもらいます。
そのあとは、みなさんと一緒に議論しましょう!

申し込みはこちらのリンクからおねがいします!

https://fb.me/e/2lXCmcJcu

WPH勝谷さんサムネ


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