新築住宅の窓は結露しないと思っている不思議な話。そして30年後の君たちへ。
建築業界でまだまだ駆け出しの、営業職・現場監督。
そして現在の住まいで悩んでいる人は必見!!
窓の『結露』のおはなし
新築だろうが高気密高断熱住宅だろうが、条件が揃えば窓は結露します。
にもかかわらず…
いまだに聞こえてくる話。
「新築したばっかりなのに、窓の結露がひどい!!欠陥住宅だ。」
と言う建て主の声と、自慢げに
「我が社の家は高断熱高気密です。絶対に窓の結露はしません。」
と言い切る営業マン。
若手ならあり得るかもしれない。あればダメだけど、プロとして。
家づくり・建築に興味のない人間も、建築業界には居るかもしれない。
そうゆう人間がクレームの元になるんだろう。
ながいこと建築業界に居るが残念だがら、一定数は見かける。
ずっと昔から。
私なら、どんな家でも結露だらけにすることは簡単だ🎵
普通の建築屋なら誰でも出来る。
理由は結露が起きる条件と原因を知っているから。
私の経験だけでも30年前からある話。
この先30年経ってもあるだろう。
悲しい話ではあるが。
結露は大人であれば(大人でなくても)知っています。
見たこともある。
しかし、大半の人は見たことはあるが
結露が起きる条件と原因を理解していない。
だ か ら
新築住宅の窓に結露が起きるのは欠陥住宅という解釈になり。
自社で扱う住宅は性能が良いから結露が起きない。
なんてことを平気で口にする。
寒くなると出現する冬の名物詩『窓の結露』
私なりに出来る限り分かりやすくまとめました。
読み終われば…
『この窓は現在、このような状況だから結露が起きている。』
と理解出来るはず。
まだ住宅業界に入って日が浅い。駆け出しの営業や監督なら顧客に説得力のある説明が出来、信頼を得て、小工事や断熱改修工事へつなげることが出来るかもしれない。業界20数年目の現場監督の私見として後半まとめています。答え合わせに使うも、反面教師にするも!?使える部分をパクるだけでも、さらに昇華させ自分の武器にするも自由です。
さっそく どうぞ ♪
結露は条件が揃うと起きる。その原因は
ココ!!肝心。
この現象をきちんと理解出来ていないから問題になる。
空気中には水分が含まれています。気温が高いほど多くの水分を含むことが出来る。その空気が冷たい壁などにふれ、冷やされると含み切れない水分が凝結して水滴として出てきます。 これが結露現象。
身近で起きる結露
コップに氷を入れ水をそそぐと、コップのまわりに水滴がつきます。
これ、結露です。
冷たいコップ表面に、まわりの空気がふれ冷やされる。そして含み切れなくなった水分が水滴としてコップのまわりに付く。
どれだけ高性能の家でも起きる現象。
家の中、窓で起きる結露は?
家の中、窓で起きる結露
水分を含むある温度の空気が冷えた壁などにふれ、冷やされ含み切れなくなった水分が水滴になる現象が結露。
空気を冷やす原因
家の中には、外部の寒さ(冷たさ)をサッシの枠を通して室内へ伝わります。(空気を冷やす壁など=サッシ枠)
冷えたサッシ枠が室内側の空気を冷やし結露を発生させます。
結露をふせぐ対策は
サッシ枠に熱を伝えにくい素材を選らぶことが大事。
アルミサッシ→樹脂サッシ→木製サッシ の順に熱は伝わりにくい
私は東北在住で30年以上前から一般住宅では樹脂サッシが使われてました。(店舗やアパートではアルミサッシやアルミ+樹脂などもあります。)
提案されたサッシ=結露しないサッシではない
サッシは住む地域に適した製品がある。(断熱の程度の話)
適したサッシ=結露が起きないサッシでは無い。
断熱性能が高くても、条件が揃うと結露は起きる。
特性をわからなければ不具合。
念願のマイホームが不具合という状態は😥
その線引きは知っているか、知らないか。
「結露の起きる条件。そして原因」 を
製品を選ぶ際には、優先順位は何か?
を意識して決めることは大事。
結露を嫌って性能良く値段が高いサッシを求めているのか?
標準的なサッシを求めているのか?
選んだものはどのような状態をもたらすのか?
何を買うにしても。
自分で探そうと思えば、いくらでも情報は手に入るから。
湿度調整 換気不足の話
結露は窓の性能による部分が大きい。
さらに、家の中での暮らし方も影響はある。
湿度が高い、通気性が悪い、換気がされてないなど。
湿度が高いと結露は起きやすい。
通気性が悪く換気されない結果、室内の湿度が高い。
空気に含まれる水分が多い(湿度が高い)と、少ない温度差で結露が生じやすくなります。
冬は湿度が低い
温湿度計を使い家の中の湿度を意識した生活を心掛けないと、湿度30%くらいもありえます。(結露がどうこうというより快適な住環境の話)家族構成によってもっと低くなることもある。また、使用する暖房機器の影響ある。湿度は室内の過ごし方で高くも低くできます。
室内の温度を気にする人は居ます。湿度に気を配る人は少ないです。
湿度は快適な住環境には欠かせない要素です。
最適な湿度は50%前後
冬場は加湿を意識した生活しないと維持出来ない。
湿度を高めると結露も起きやすくなる…何事もバランスが大事。
窓の結露はサッシの性能の差による影響は大きい。
自邸は築6年程。
まれにですが北側に位置する風呂場、脱衣洗濯室の窓が結露する事もある。ガラス面下部に数センチ程。
北側に配置してるので外気温の影響が大きく、室温も他の居室より低い為。
そして部屋の性質上湿度が高い為です。
(樹脂サッシトリプルガラス)
補足
業界では引き渡し時に説明する内容です。
新築住宅は完成直後は水分を多く含んだ状態です。
築後2年程は結露が起きやすい。工法や仕上げ手段でも影響出ます。
水を大量に使う漆喰仕上げ等は湿気を多く含んでいます…いずれ落ち着きます。
温湿度を意識しても結露が生じることもあります。根本的にサッシの性能が弱いのが原因。
サッシの内側にさらにサッシを設置し、二重サッシにして性能を上げる事は結露を防ぐ手段として有効です。
タイトルへの想い ~ 30年後の君たちへ
寒い季節に起こる窓の『結露』。
なぜ、起こるのか?その原因は?
結露は自然現象です。結露が起きない家は無いです。
結露の原因は窓枠からの冷え。防ぐにはサッシの性能を上げること。
既に結露で悩んでいるなら、サッシ部の性能を追加で上げること。
私がこの建築業界に入った約30年前から聞く話。きっと30年後も…もしかしたら永遠に続く話かもしれない。
私は2人の子育て中のパパだ。父親の私は建築業界でながいこと仕事している。その経験を活かし自邸を設計施工管理をおこなった。自然素材をふんだんに使い、暖房器は薪ストーブ。ながい経験で知りえた知識・経験の中で大事な家族と過ごす家にはそれが一番だと確信した為だ。間取りやつくり方も当時の持てるものを最大限に『形』にした。予算上出来る範囲で・・・。
30年後、子ども達が家を建てるかもしれない。私が現役で元気なら手取り足取り首を突っ込むだろう、その家づくりに。
ただその頃には私がアドバイス出来ない状態かもしれない。
30年後はじじいだ。生きていたとしたら80歳近い。
そんな想いでタイトルに・・・30年後の君たちへと。
前半部分はこれでおわり。
ここからは結露発生のもう少し突っ込んだ話を現実的に落とし込んで♪
建築屋として訪問したお宅で、結露について相談されたとしたら・・・私見で書いてます。アフター対応にも使えますし、営業として小工事の受注にも繋げれます。そこから断熱改修工事や新築受注にもなるかもしれません。
現在自宅の窓が結露で悩んでいるなら、結露の起きる原因をさらに深く理解出来ます。
また、改築に踏み出すか?改築するならどこを改善して良くしたいのか?さらには訪問してきた営業マンの知識や専門家としてのレベル把握や品定めにもなるかもしれない。
もしかしたら逆に教えてあげることが出来るかもしれない。
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