"未経験OK"の裏メッセージとは。
求人広告で、”未経験でもOK!”というキャッチコピーがある。社会人経験が経験の浅い人、これという専門性がない人、強みが分からない人、やりたことが特にない人が見たら、「応募できそう。あとはやる気だけ」という希望のメッセージに見えなくもない。入社したら、同じようにゼロからスタートの人がいるので、比べらることもないし、未経験なんだから、色々と教えてくれそうだ。
ただ、冷静に考えると、
未経験でも出来るってことは、応募者が増える = 競争率が上がる
ということでもある。では、企業側は、未経験者の何を見て、採用/不採用をどう決めるのか。もちろん、学歴だとか、いつから働けるかとか、年齢などを総合的に見ているが、実は、
どれだけ覚えが早く、一人立ちが出来るか、否か
をみているのだ。確かに、未経験者用に、研修などは用意されている。だがそれは、あくまでも業務の手順を、説明する機会のこと。テキストやマニュアルが配られ、大きな会議室に一括で集められ、講師が一方的に説明する。それで研修自体は終了し、配属される。そのあとは、テキストやマニュアルを見て、自分で自立して業務をしなければならない。分からないことがあって、親切に教えてくれる面倒見のいい人が近くにいたらラッキーだが、そうでない場合も多い。みんな忙しいし、他の人も、そうやって来たから。
確かに、専門的な知識、経験がなくても、日本語が理解できて、指示されたことが出来ればいいので、一見ハードルは低そうだが、言い方を変えれば、
手のかからない人
が企業は欲しいのだ。理不尽な仕様変更があって文句を言わず、黙ってやる人を数多く集めたい。中には、「お金がもらえれば、時間が来て帰れればそれでいい」という人もいるだろう。だが、仕事を通じて成長したい、経験を積みたい、仕事に生きがいを感じたい人には、心をへし折られるような環境であることが多い。
未経験でもOKというのは、誰でもない人が欲しいということ
そんな環境に耐えられない、と言う人は、そういう求人は決して応募しないことを強く勧める。
追記:Leoponponさんのイラストを使わせていただきました。ありがとうございました。
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