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ノバヤ・ガゼータのエレーナ・ミラシナ記者とアレクサンドル・ネモフ弁護士がチェチェンで暴行される

The Insider 2023年7月4日の記事の翻訳です。

チェチェンで覆面をした襲撃者達が、ノヴァヤ・ガゼータのイエレナ・ミラシナ記者と、亡命チェチェン人活動家数名の母親であるザレマ・ムサエヴァの弁護を務めるアレクサンドル・ネモフ弁護士を襲撃し、重傷を負わせた。ノヴァヤ・ガゼータのテレグラム・チャンネルへの投稿によると、加害者達は空港からチェチェンの首都グロズヌイに向かう途中、記者と弁護士を乗せた車を止めた。彼らは2人に激しい暴行を加え、怪我を負わせ、更に機材や書類を破壊した。

メモリアル人権センターの報告書によると、ミラシナとネモフは顔を蹴られ殴られ、銃を突きつけられ、死ぬと脅された。同時に「警告したはずだ。ここから出て行け、何も書くな。」と言われた

被害者は2人とも現在病院にいる。ネモフは刺された傷のために話すことも動くことも困難であり、ミラシナは指を骨折し、頻繁に失神している。犯人はミラシナの頭を剃り、緑色の染料をかけた。ジャーナリストの同僚によると、彼女は重体で、専門の搬送が必要だという。

暴行後のエレナ・ミラシナ
反拷問のクルー

「それはかつて行われていた様な教科書通りの誘拐でした。このようなことは長い間ありませんでした。彼らは私を押さえつけ、雇われ運転手とタクシーの運転手を車から放り出し、私達の上に登って頭を抑えつけ、手を縛ってひざまずかせ、頭に銃を突きつけました。彼らはかなり緊張していて、私の手を縛ることはできませんでした」とエレナ・ミラシナはチェチェンのオンブズマン、マンスール・ソルタエフに語った。

マンスール・ソルタエフは、ニジニ・ノヴゴロドで誘拐されたザレマ・ムサエワと話したオンブズマンである。

そのビデオの中で、ムサエワは「法の執行者はいかなる暴力も行使していない」と主張したが、ビデオでは、彼女の言葉や動作が麻痺しており、深刻な状態であることがはっきりと示されていた。

テレグラム・チャンネル "Ostorozhno, Novosti "は、病院でソルタエフに話しかけるミラシナのビデオを公開した。

警察官が被害者を見舞いに病院を訪れたが、被害者らは証言することに意味がないと考えて証言を拒否したと”反拷問クルー“は報告した。

ミラシナとネモフは、7月4日に予定されているザレマ・ムサエワの判決のために、チェチェンの首都グロズヌイに飛んだ。 ザレマ・ムサエワは、元裁判官サイディ・ヤングルバエフの妻であり、アブバカルとイブラギム・ヤングルバエフの母親である。彼らは共に、クレムリンを支持するチェチェンの首領ラムザン・カディロフに対するネット上での批判を理由に、チェチェン当局からの嫌がらせを受けたことを理由に海外に逃亡している。ムサエワは治安部隊への「暴行」で告発されている。

ムサエワは2022年1月、ニジニ・ノヴゴロドの自宅アパートからチェチェン治安部隊に拉致され、チェチェンに強制連行された。アレクサンドル・ネモフは彼女の代理人として裁判に出廷している。

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