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カルピスサワーからワインにたどり着いた14年。
お酒デビューから早14年。お酒と共に成長した14年。
#20歳 カルピスサワー
「あっ…じゃぁ…私カルピスサワーをお願いします…」
忘れもしない。初めて飲んだのは大学のサークルの飲み会。
ちょっと無理した顔で「ビールは喉で飲まなきゃ~」と言っている先輩の横で、初めて頼んだお酒。
両親が強いことから、私もきっと飲める口なんだろうなぁと思っていたが、案の定、ジュース?というのが最初の感想。
こうして無事に、私のお酒ライフは幕を開けたのでした。
#23歳 ビール
「とりあえず生で」
めっきりお酒が飲めるようになっていた頃。(サワーに限る)
卒業後、社会人になることよりも楽しみにしていた、華金居酒屋での「とりあえず生で」というセリフ。
この頃と言えば、毎週金曜日にイツメンと集まり、コートを脱ぎながら「とりあえず生で」と頼み、座ると同時に出てきたビールを流し込み「くうぅぅ~!旨っ!で。そっちの会社どう?」と近況報告会が開かれていた。
が。本当はね。ビールなんて全然美味しくなかった。
昔、苦そうな顔して「ビールは喉で飲まなきゃ~」と言っていた先輩と自分が重なる。ビールを飲む事で大人になりたかった。
強がっていた私は案の定、2杯目からはサワーだったっけ。
#24歳 カシオレ
「カシオレ一つ♡」
美味しさのわからないビールで大人の自分に酔いしれる魔法の遊びもなんだか飽きて、新たに私の人生に舞い込んできたのが、カシスオレンジ。
片手に持っているだけで女性を2倍増しで可愛く見せる飲み物。
グラスの縁にオレンジが刺さっているタイプにもなれば、それはもぅ、3倍増し。
この頃から自然と増えてきた、異性との飲み会。
カシオレ飲んでおけば大丈夫、なんていうルール誰が決めたんだろう。と思いながら、出る言葉は「カシオレ一つで♡」
#25歳 本当のビール
「いや~疲れた!とりあえず生で!」
あの日はいつもより忙しくて、気づいたらオフィスの時計は22時。先輩から「1杯だけサクッといかない?」と誘われ、ヘトヘトになりながら入った赤提灯のお店。
ドラム缶の椅子に座り、終電の時間を調べながら「かんぱ~い!」
「‥‥!!!!????」
こうして、サワー達は華々しい活躍を遂げ、私の人生から引退宣言。
本当に心の底から「とりあえず生で」と言える人生が幕を開けたのでした。
#27歳 日本酒
「やっぱ冬は熱燗だよね~~」
お酒が強い幼馴染に連れられ、白い息を吐きながら暖簾をくぐったおでん屋さん。
だしがしみしみの大根を一口かじり、口の中の汁がなくならない内に流し込む熱燗。こんなに美味しいものがこの世にあったなんて…
それ以来めっきり日本酒を愛でる毎日。
安い居酒屋の日本酒は次の日必ず頭が痛くなる
お猪口は小さいからと飲みすぎ注意
日本酒のラベルは写真に撮りがちだけど後々見返す事はない
そんなことを学んだ20代の終わり。
#30歳 ワイン
「今日はお肉だから…赤のグラスでお願いします」
両親がワイン好きなこともあり、自分もいつかはワインを通るんだとうなぁとは思っていたが、案の定。
30歳にもなると、一丁前に “ペアリング” なんかも経験したりして、料理×飲み物のマリアージュに出逢ったり。
私にとってお酒が、その場を楽しく過ごすものではなく、料理との相性を楽しみ、好きな人の隣で今日あったことを話し、一緒に笑ったり、泣いたり、ゆっくりと時間をかけて楽しむ #いい時間 を作るものに変わった瞬間。
#34歳 ビール/日本酒/ワイン
「今日何飲む~?」
夜20時。夫が座るソファーに視線をやりながら、キッチン越しから声をかける。外で飲む回数もめっきり減り、今では夜ご飯の時間にくだらないテレビでゲラゲラ笑いながら飲む時間に勝る幸せはない、と思っている。
今日は疲れたから、とりあえずビールかな
今日寒いし、熱燗つくる?
今日ハンバーグだし…赤ワインあけちゃう?
かっこつけでもなく、大人を演じたいわけでもなく、自然と出てくる言葉。
大人になったなぁ。
お酒デビューして、14年。お酒と共に成長した14年。
たくさんの失敗も、涙も、笑顔も。
どんな時もいつもお酒が側にあって、人生を彩ってくれた。
ありがとう。
これからもよろしくね!