見出し画像

【Person】 人生に大きな影響を与えた人②

こんにちは、
最も起業家らしくない起業家、奥野有梨亜です。

『人』シリーズ第二弾。

二人目は、1社目でとってもお世話になったK先輩。
社会人のなんたるかを、諸々教えてもらいました。

圧倒的カリスマ性を持つ人

最初は、正直少し苦手なタイプだと感じていたように思います。

1社目の会社の文系総合職の同期は、自分を含めて10人。
そのうち7人が関東採用組で、私含めた3人が関西&九州採用だったのですが、
その7人の関東採用組は、そのK先輩が新卒チームにいたときに採用されてきたメンツだったので
「Kチルドレン」と名付けられるくらい、同期はみんなK先輩に懐いてました。

圧倒的影響力、カリスマ性。
人を巻き込む力、頭の回転の速さ。
プロジェクトを進める推進力。

後輩には慕われ、
プロジェクトメンバーからの信頼は厚く、
社長からも「Kちゃん」と呼ばれてサシで飲みにいく仲。

取引先のキーパーソンとはすぐに仲良くなり、
海外の客先からも、名指しで指名されて仕事をしたり。
もう典型的な「できる人」。

多少横暴なところはあるため、目の上のたんこぶのように感じていた人もおそらく多くて、ルールや慣習を重んじる一部の諸先輩からはたたかれていることもあったようですが、本人はそんなことはお構いなし。
最後にはしっかりプロジェクトを成功にまとめ上げちゃう、
不器用なわたしには、もう眩しいくらいの人でした。

そのカリスマの元で働くというプレッシャー

物覚えが悪いわたしは、1年目から仕事ではかなり苦労していました。
優秀な同期たちが集まる中で、なぜか一番人気の海外部署に唯一で配属されたわたし。

しかも、プロジェクトのトイメンは、まさかのK先輩。
周りの同期からは、かなり羨ましがられました。

けれど、わたしはかなりのプレッシャーを感じていました。
K先輩はもちろんですが、K先輩のもとで育てられた諸先輩方が残している実績がものすごくて、
そこに追いつけるのだろうかという焦りが大きく、ただがむしゃらに仕事をしていました。

画像1

カリスマである所以。

直属の上司がまったく仕事をしない人だったため(笑)、
余計に、私はK先輩から目にかけてもらっていたような気がします。

今思い返せば、どんなに忙しくても、わたしが質問に行ったら、必ずこちらに身体をむけて応じてくれました。

けれど一方で、ああしろこうしろと細かく言われたことはそんなになく、
K先輩に何か助言を聞いたとき、必ず帰ってくる質問は
「お前は、どう思う?」

そしてそれに対して私が意見を伝えると
「じゃあ、まずやってみて。
だいじょうぶ、なにがあっても全部俺がケツふくから」

これを、入社数年目の後輩に言える先輩がどれだけいるだろう。
未だに、言えないなぁと思ってしまう自分もいます。

人を信じて、仕事を任せて、
その結果に何があろうとも、自分で責任を負う。

振り返ると、その胆力こそが、その人のカリスマたる所以だなと感じます、

人を信じる人が、人から、信じられる。

とある先輩から聞いたエピソードですが、
2年目だったO先輩が、とある重要プロジェクトにアサインをされ、MTGに部署代表でプレゼンに行ったとき。

その道数十年の会社の重鎮たちに
「なぜKの部署は、この大事なプロジェクトに、たかだか2年目のOをアサインするのか。なぜKが出てこないのか」と言われたそうです。

それを聞いたK先輩は、怒り心頭。MTGに殴り込み(笑)
「俺が信じて送り出したOを信じられないって言うんですか!
こいつのせいで何か問題が起きたなら、おれが全部責任取りますよ!」
と吠えたとか。

もう、殺し文句ですよね。
こんなことまで先輩に言わせておいて、この先輩の顔に泥を塗るわけにはいかない。

結論、そのO先輩のプレゼンは完璧で、
諸重鎮たちは、ぐうの音も出ず、結果プロジェクトも大成功に終わったそうです。

自分が信じると決めた後輩を、最後まで信じ切って背中を押してくれる先輩。
信じてくれた先輩の期待に応えるためにも、結果にコミットする後輩。

このK先輩の周りに人が集まるのがわかります。
そして、仕事をする上でのバディシップは、こうやって生まれていくんだなと、一挙手一投足で見せて頂きました。

今、わたし自身はその会社は離れてしまい、K先輩と直接連絡をとることはほぼなくなってしまいましたが、
経営をする上で重要となる「チームビルディング」に勤しむ今、K先輩が見せてくれた姿勢こそが、今のわたしにとっても大きな指標になっていることは、間違いありません。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?