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1日目の昼【電車で過ごす一日】

炬燵みたいに暖かい電車のなかからお届け。鈍行で向かう電車旅は思っていたより最高で、コトコトでトロトロに時間が溶けていくような贅沢なもの。

始発で最寄り駅を出発してからもう10時間以上経っている。10本以上の電車を始発から終点まで乗り継いでいく途方もなさ。電車の中で陽が登って、また暮れようとしているのをただただ見つめるだけなんて!

友達となんてことのないお喋りをしながら、お弁当を食べ、眠りこけて、大きな駅では降りてお土産を買い、通過した記念写真を撮って先に進む。改札では駅員さんに青春18切符を見せればいいだけで出入り自由なので、まるで王様になった気分だ。

それにしてもこれだけ長い間座り続けて窓の外を見つめることなんて、今まであったかしら。人々が入れ替わっていくなかで同じように旅する人たちもいて、沈黙の仲間感がある。静かであったかい鈍行はゆるゆると夜に向かってる。目的地はまだまだ先。ただただ運ばれていく。

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