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SONICMANIA 2018雑感

ソニマニとサマソニに行ってきたので、ざっくり感想を書き残しておきます。
本当にざっくりです。

まずはSONICMANIA編から。

●Clean Bandit
22時ちょい過ぎに会場に着いて、ヴァイオリンやチェロも使うロンドン出身のダンス・ミュージック・アクトのClean Bandit途中からスタート。
正式メンバーは3人だけど、ステージ上は女性ヴォーカルとバンド・メンバーで補強した編成で、どの曲も踊れて楽しかった。
アメリカに住んでた時にコカコーラのCMで「Rather Be」が流れまくってて、音楽専門チャンネルでもMVがずっと流れてて。
ロンドン出身のアーティストが日本のよく知ってる場所でロケしてるMVをアメリカで見るって変な感じだなーと思った記憶がある。
銀テープとか紙吹雪とかジャンジャン飛ばしてて、1組目なのにアゲてくパワーがすごかった。
フロントの女性3人のチャーミングなステージ・アクションも良かった。

●NINE INCH NAILS

その後ドリアン・コンセプトに移動したけどすぐ終わってしまったので、酒を買ってNINE INCH NAILS待機。実はこの夜のちょうどピッタリ4年前、私はヒューストンでNINとサウンドガーデンの対バンツアーを観ていた(4年前のレポについてはBARKSさんに掲載させていただいたので、興味のある方はこちらもどうぞ)。

その時の、常に先駆者でいようとするトレント・レズナーの並外れた情熱と、計算し尽くされたステージングにすっかり心を撃ち抜かれてしまったので、ソニマニでもきっとすごいものを見せてくれるだろうと期待していた。そしてトレントはきっちり期待通りのものを見せてくれた。

ステージ上にはロビン・フィンク、アティカス・ロス、アイラン・ルービン、そしてアレッサンドロ・コルティーニとお馴染みの面々(トレントが終盤にメンバー紹介をしたんだけどアレッサンドロだけ呼ばれなかった気がする。単純に忘れたの?だとしたらトレントひどくね?w)。

それと今回のライヴで重要な役割を担っていたのが、演奏するメンバーと同じようにステージに上がって撮影を続けていたカメラマンだ。ステージ横に設置されたスクリーンには彼の撮影している映像が流れるのだが、曲によってはステージ上のカメラマンがたった一台のカメラで次々に被写体のメンバーを変えていく長回し映像だけを使っていた。この映像のセンスがずば抜けていて、これだけでライヴDVDとして売って欲しいレベルだった。

NINのような激しいプレイスタイルのメンバーの動きを読みながら真近で撮影するにはバンドとの相当な信頼関係が必要なはずで、凄腕のカメラマンを本国から連れてきたのだと思っていたら、どうもそのカメラマンとは「Less Than」のMVを監督したBrook Linderだったようだ(Brookのインスタグラムでは彼が今回のアジアツアーに帯同していることが確認できる)。その場でしか使われない映像にも全く手抜きしない姿勢が、実にトレントらしいなと感じた。

選曲は新旧織り交ぜた内容だったが、今デヴィッド・ボウイの「I Am Afraid Of Americans」を入れてきたあたりは、彼のアンチ・トランプ精神の表われだろう。トレントは今年5月、TwitterでChildish Gambinoの「This is America」について「久しぶりにMVというものを最後まで見た」と激賞していた。最近のセットリストに「I Am Afraid Of Americans」を組み込んでいるのは、もしかしたら彼なりの「This is America」へのアンサーなのかもしれない。

2018年、リスナーとしてはロックよりヒップホップに興奮しまくっている身としては、NINのライヴでは久しぶりに「やっぱロックってカッケーな!」と思えたことが嬉しかった。ただ、そう思わせてくれたトレントは今年53歳。まだまだロックで怒りを燃やす男に頼もしさを覚えると同時に、ここに続いてくれる若手はおらんのか、という気持ちにもなった。

●MARSHMELLO

NINが終わってソニック・ステージに移動すると、光る頭の楽しそうなキャラことマシュメロがブチ上げパーティーを開催中。スモーク、火柱(焼きマシュマロになっちゃううう)、七色のレーザーなどがバンバン飛び交う空間で、ヒットチューンが雨あられと降るステージを展開していた。


しかしJourneyの「Don't Stop Believin'」やらThe Killersの「Mr. Brightside」やBon Joviの「Livin' On A Prayer」やら、ちょいちょい挟んでくるロックネタは合唱を煽るもイマイチ不発気味。EDM DJとして人気を集める彼だが、彼の元に集まってくる若いパリピ世代にはクラシック・ロックやキラーズの初期代表曲は通用しないようだった。

●THUNDERCAT〜MY BLOODY VALENTINE
しばしパリピ空間を楽しんだのでThudercatに移動する。昨年のアルバム『Drunk』は年間ベストに入れたくらいのお気に入りだったのでかなり楽しみにしていたのだが、レインボーステージの音響ととにかく相性が良くない。もっと音が良く聞こえる場所はないかとPAエリア前をうろうろしてみたが、どうにも演奏に入り込める場所が見つけられない。これは日曜日のビーチ・ステージでリベンジした方が良さそうだと見切りをつけ、3曲ほど聴いてマイブラに移動した。

マウンテン・ステージに入ると、後方はすでに爆音の中で横たわる死体が多数(笑)。最初の1分だけ耳栓なしで爆音を体感して、あとは持参した自前の耳栓をつけて楽しんだ。そもそも音楽フェスというのは非常に耳に負担がかかるイベントなので、この先の人生も長く音楽を楽しみたいなら耳栓はあった方がいい。マジで。しかもマイブラは耳栓をしていた方が演奏の細部が聞こえた。個人的には2008年のフジロックでのマイブラ初体験よりも、ちゃんとバンドとしてのマイブラが楽しめた体験だった。

●FLYING LOTUS
しばしマイブラ・ワールドを味わってから、3Dメガネを開演前にもう一度配布するという情報をキャッチしていたので、Flying Lotus開始前にレインボーへ移動。今回のライヴはステージ後方のスクリーンで流す3D映像を楽しみながらのライヴ体験になると聞いていたので是非ともメガネをゲットしたかったのだが、開演10分前に行った時すでにメガネの配布は終了。チーン。

ライヴは定刻より少し遅れてスタート。うねるようなサウンドと共にバックスクリーンには様々な映像が映り、メガネを手に入れられた人が「すごい!やばい!」とか言ってるのを横で聞きながら、「一体どんな風に見えてるんじゃ〜!」と悶々としてしまい、肝心の音楽にも集中できず……。しかもフライロにはそんなに興味はないけど3Dライヴがどんなものかを体験しに来た人が5分10分で早々に退散していく。そこで「観ないならそのメガネちょうだい!」と言い出すこともできず、20分ほどで「こうなったら絶対楽しい電気グルーヴに行こう」と決断して移動した。

●電気グルーヴ
電気ガチ勢の友人と合流し、結構前の方まで行ってスタンバイ。ピエール瀧の「おはようございます!!電気グルーヴでございます!!」の声に、疲労がピークの朝4時台でも狂ったように踊りまくってしまった。クラフトワークのMAN MACHINEのオマージュはもちろん、NINのロゴをパクった「でん」のロゴまで、定番のネタも随所に。2016年のフジロックでクロージング・アクトを務めた時はヒット曲大盤振る舞いの超豪華選曲だったのに対して、今回は「Shangri-La」も「虹」もなかったけど、最高に楽しかった。笑わせるネタとアッパーなチューンでメインステージのクロージングにふさわしいアクトだった。

あとソニックマニアで良かったこと・要望点を箇条書き。
●ヘネシーブースでヘネシージンジャーを頼むとウィルキンソンジンジャーで作ってくれるので、ピリピリ辛くて唇が熱くなるくらいのきついジンジャー味が好きな私としては超良かった。来年も出店オネシャス。

●ソニック手前のコロッケ屋さん、ほんの少ししょっぱいおやつが食べたい時に重宝した。フライドポテトと違って多少冷めても美味しいし、手も汚れないし。あといも餅チーズ大好物だから嬉しかった。1個200円でお手頃なのも◎。来年も出店オネシャス。

●会場のほぼ全店で電子マネー導入されたの超GJ。小銭をチャリチャリ出し入れしなくていいし支払い超ラクでサイコー。来年もオネシャス。

●ソニマニ会場で翌日のサマソニ2日通し券交換させてください。土曜の午前に観たいのがメッセだと、寝る時間削ってマリンまで行ってまた戻るのしんどすぎる。プラチナムチケットのギャルよりリストバンド交換の人員に予算を……何卒……。

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