【ブックレビュー】落下する夕方
著者は江國香織さん。1996年の作品。
1.なぜ読んだか
voicyで古谷しづかさんが勧めていたので。最近あまり恋愛小説は読んでなかったけど、気に入ってる本だと言われると気になってしまう。
2.感じたこと
元カレの健吾が出て行った後に、健吾の彼女である華子と主人公の梨果が暮らし始めるという設定に驚いた。猫のように気ままで謎の多い華子と、なかなか健吾を忘れられない梨果の共同生活は、意外と心地よく続いていく。多くの男を虜にしておきながら逃げ回る華子と、その周りで起きていることは最後までよくわからなかった。
後書きにすれ違う魂の物語を描いた、という主旨のことが書いてあった。行動の上では一区切りついたものの、希望が持てるというよりは、切ないような読後感だった。
3.終わりに
小説を読んだ後に実写化するなら誰かなとよく考えるのだけど、今回はいまいち思い浮かばず。華子が菅野美穂さんだったと知り納得。映画も少し気になった。