未来表現を彩る現在進行形の2つの特徴
この記事を読んでいただければ、
現在進行形が未来を表せる理由を実例と共に検証を行うことでより良い理解につながり応用がきく生きた文法になるはずです!
学生の方なら受験に、社会人の方ならToeicや資格系の手助けとなれば幸いです!
皆さん、こんにちは!
優凛です!
今回のテーマは"未来を表す現在進行形"です!
”現在進行形”とこれまた名前に
現在と書いてあるのに未来を表せるんかい!!
とツッコミを入れたくなりますよね笑
しかも高校文法書には「確定した近い未来」「近接未来」
などとピンとこないことが名前がつけられています。
・「確定した未来」ってことは、未来を表す現在時制と何が違うの??
・「近い未来」ってなんで近いの???
と「なぜ」が出てきませんか?!
そんな「なぜ」を解消していきたいと思います!!
今回もよろしくお願いします!
未来を表す現在進行形
1:進行形の醍醐味は「前段階」?!
いきなりですが
進行形の醍醐味は一言で言うならば「前段階」だと思います!
「前段階」とは
「"今"サッカーしている」と訳すように、進行形は
”今”(or 図の中の緑色の部分)に視点がいくと思いますが、
「"今この瞬間に"サッカーをしている」ということは、
同時に、「”その前から”サッカーをしている」
ということになりますよね!
図で言うなら水色の部分です!
このことを「前段階」と言います!
**この「前段階(水色部分)」がないと**
現在時制 (I play soccer.) との差がなくなってしまいます!
これが進行形の醍醐味と紹介した理由です。
今回はこの「前段階」を根底に
いかにして現在進行形が未来を表すかについて
話させていただきます!!
では、いきます!!
2:未来を表す現在進行形の2つの意味特徴
進行形が未来を表せる理由は以下の2つが理由となります
(i) 個人的な計画
(ii) 約束・手配が整っていること
2つ特徴を挙げさせていただきましたが、
極論言ってしまえば、
重要なのは、
(ii)約束・手配が整っていること
の方です!
と言われても、それこそピン!!
とこないと思うので
ここから具体例を添えて紹介していきます!
3:「約束・手配が整っている」とは?
端的に言うならば、以下のようにイメージしてください!
「約束・手配が整っている」=「前段階がしっかりある」
具体例を見てみましょう!
未来を表す現在進行形の例で
一度は見たことがあるのではないでしょうか?
They are marrying next week.
(彼らは、来週婚約する予定だ)
さて、この文での「約束・手配が整っている」
もとい「前段階がしっかりある」とは以下のようなイメージです。
"next week"に婚約する予定を述べている文ですが、
注目すべきはやはり「前段階」水色の部分です!
つまり、
進行形の未来を示す働きは、
直接的に未来を示すのではなく、
婚約のための「前段階」=「約束・手配」=「水色の部分」
が今まさに行われていることを表しているのです!
婚約するにも、したいと思ってすぐにできるものではありません。
そもそも相手がいないといけませんし、
ゼクシィを買って予習して
相手のご両親の方にご挨拶など
迷惑がかからず
完璧な状態で婚約をするのには、
何かと準備が必要ですよね!
その準備のことを「前段階」=「約束・手配」と
考えてください!!
そのような準備を"今まさに"行っているのですから
婚約するのはほぼほぼ確定的ですよね!!
そのため、現在進行形は未来を表すことができるとイメージ
してください!!
4:逆転の発想
現在進行形の強みが
「前段階」ということは納得していただけたでしょうか?!
3:までの内容を軽くまとめます!
現在進行形が未来を~表す~ために必要な条件
「約束・手配が整っている」
いつものように逆転の発想をしてみましょう!!
現在進行形が未来を~表せない~のに必要な条件
「約束・手配が整っていない」
では検証してみましょう!!
*Perhaps, he is leaving tomorrow.
*I expect he is leaving tomorrow.
(??彼は明日出発することが決まっています、多分です)
検証で用いた2つの文は共におかしな文と考えられます。
理由としては、
進行形が未来を表しているという事は、「約束・手配が整っている」
つまり
確定的な事柄のはずなのに、
”Perhaps”や”I expect”など不確かさを表す表現とともに
用いられることによって、矛盾が起きてしまうためです。
未来を表す進行形には、
不確かな意味を表す語とは
相性が悪いということです!!!
ちなみに
=> He is leaving tomorrow. は認められる文です!
この結果、進行形が表す未来表現には
「完全に約束・手配が整っていることが揺らいではいけない」
と言うことが言えます!!
5:院生の小言
どうでしたでしょうか?
今回は未来を表す現在進行形を記事にしました!
皆さんの理解の手助けができてたら幸いです!
進行形も奥が深いですね!!!
さて、最初に疑問を振っといて答えていなかったのでここで
答えておこうかなと思います!
・「確定した未来」ってことは、未来を表す現在時制と何が違うの??
1番の違いは「前段階」があるかないかです!
進行形は今まさに行っていることが未来の出来事につながっており、
「変化」のイメージ
現在時制の場合は、「段階」というものがなくイメージは「不変」です。
・「近い未来」ってなんで近いの???
今まさに行っていることが未来の出来事の準備なので、
必然的に、今準備しているってことは
さほど遠くないよ!と言うことだと考えています。
正直「近い」ってワードは忘れてもらって大丈夫だと思います!!
現在進行形で大切なのは
「約束・手配」=「前段階」です!!!!!
参考文献
吉良文孝『ことばを彩る1 テンス・アスペクト』