化粧品会社がファンミートアップをやってみた
こんにちは、化粧品会社でEC担当をしているユリです。
実は最近、初めてお客様同士で交流するミートアップをやってみました!
弊社はオーガニックコスメを販売しているのですが、弊社の製品を愛用してくださっているお客様から、「他のファンの人と交流してみたい」という意見をいただくことが多かったのです。
じゃあ、やってみましょうやということで、企画しました。
初めての試みだったのでいろいろと不安もあり、至らぬところもありましたが、結果お客様にとても喜んでいただけたので、体験をシェアします!
ミートアップを検討している方にとって、何か参考になることがあることを願います。
目的とKPI
今回のミートアップを行う目的は、
①ファンの方のロイヤリティ(という言い方は上からで好きじゃないのですが、便宜上)を高めること
②エバンジェリスト(これも好きじゃないのですが、便宜上)になってもらうこと
でした。
ミートアップの参加費もいただきましたが、この収益は今回の目的ではありません。
で、①のKPIは、「参加した方の前後3ヶ月間の購入頻度、合計購入金額の比較」と設定しました。なので、このイベントの成果を定量的に評価するには少し時間を要します。
②のKPIは、手土産のひとつとしてお渡ししたお友達紹介クーポンの利用数です。
ミートアップもタダでできることではないので、このようにKPIは立てて上司に説明しましたが、
正直個人的には、いつもご愛顧いただいているお客様に会ってみたいし、お礼を伝えたいし、コミュニティを作りたい!という気持ちが強かったです。
プライシングと告知方法
このようなイベントを初めて行うにあたり、このへんの書籍を読んで参考にしました。
・「コミュニティ」づくりの教科書
・ファンベースなひとたち
・ぷしゅ よなよなエールがお世話になります
特に、「「コミュニティ」づくりの教科書」は、具体的なイベントのアイデアや注意点が書いてあり非常に参考になりました。
当初、イベントは無料で行うべきかと思っていたのですが、無料だとキャンセルや無断欠席が大幅に増えるとのことだったので、参加費を頂戴することにしました。
当日は定価800円ほどの飲み物を提供し、参加費は1500円に設定。その後アンケートを取ったところ、価格設定は「適正」と答えた方が9割だったので、妥当な金額だったかなと思います。
イベントの告知は、メルマガとブランドのインスタグラムにて行いました。
ちなみに予約方法は自社ECサイトで「ファンミートアップ」という商品を作り、それを購入していただく、というやり方にしました。当日決済をする必要がなくなるのでオペレーション的にかなり楽です。
今回の定員は20名、場所はカフェ併設の直営店。
数日で予約は無事埋まり、直前でキャンセルが1名様出ましたが、19名の方にお集まりいただきました。
コンテンツ
さあ、イベントでは何をしようか。一番の悩みどころであり、一番楽しい仕事です。
前述した書籍に、「みんなブランドを深く愛してくれる方たちなので、ブランドの裏話やトリビアをクイズ大会にすると盛り上がる」とあり、これはぜひアイスブレイクで入れよう!と決めました。
で、メインコンテンツは何にするか。
弊社はブランド主宰の女性がインフルエンサーとして活動しており、ブランドのファンであると同時に、彼女のファンでもある場合がとても多いです。
今回は彼女にも協力してもらい、彼女だからこそできること、魅力になることをコンテンツにしようと思いました。
彼女はセラピストでもあり、普段は有料でお客様のカウンセリングも行っています。
彼女のインスタライブはノートにメモを取りながら聞いている!というお客様もいらっしゃったことを思い出し、もしかしてカウンセリングをそのままコンテンツにしたら、お客様にとって有意義な時間になるかな?と考えました。
ということで、メインコンテンツは「オープンカウンセリング」に決定。
事前に参加者の方にGoogle formで任意のアンケートを取り、当日彼女に相談したいお悩みを匿名で教えていただきました。
そんなこんなで、当日のタイムテーブルは最初の30分はクイズ大会、残りの60分はオープンカウンセリングとなりました。
事前準備
前日に参加者の方にリマインドメールを送り、いよいよイベント当日。
プロジェクターやモニターがなかったので、人数分紙の資料を印刷して持参しました。
テーブルの上に資料、手土産のサンプルとお礼状が入ったクリアファイル、お水、ボールペンを置き、テーブルセット。
最初のクイズ大会はお客様同士が仲良くなれるよう、4人ずつでチームを組んでいただく予定だったので、名札とサインペンも用意しておきました。
イベント開始
イベント開始時間15分前から受付を開始し、全員がそろったところでイベントスタート。
私が司会とファシリテーションを行い、主宰とかけ合うかたちで進めました。
ちなみに私はEC担当なので、普段はお客様の前に出るようなことはほぼなく、完全に裏方です。
まあ学生時代ディズニーランドと居酒屋とガールズバーでバイトしてたからいけるっしょという感じで私がやってしまいました。人前で喋るの好きなんです。
最初は緊張した面持ちの皆さんでしたが、こちらでチームを分けをし、クイズの答えを予想するディスカッションの時間を設けたところ、すぐに打ち解け楽しそうにお話していました。
クイズの内容はお客様が興味を持ってくれそうなもの、例えば「○○の製品を作るときに起こったハプニングは?」など、製品づくりの裏話を中心にしました。
選択肢を3つ設け、ちょこちょこ笑い要素も入れて…。このクイズ作るの、楽しかったです。
「答えがAだと思ったグループの方〜?」みたいな感じで挙手をしてもらい、やや結婚式の二次会感がありましたが、かなり場があったまりました。クイズ大会、おすすめです。
答えをただ発表するのではなく、そのときの思い出話をたっぷり主宰にしてもらったのですが、みなさんかなり興味を持って聞いてくれていたように思います。
続いて、メインコンテンツのオープンカウンセリング。
こちらも資料に印刷しておき、主宰にも事前に相談内容を共有しておきました。
印象的だったのが、主宰が悩みに対するアドバイスをしているとき、お客様がとても熱心にメモを取っていたこと。
紙の資料とボールペンを用意しておいてホント良かった!と思いました。メモを取る方は多いだろうなと思っていたのでボールペンを用意していたわけですが、ここまで多くの人が書き込んでくれるとは思わなかったです。
みなさんの真剣に話を聞く目と、メモを取るために走らせる手を見て、このコンテンツは、彼女の言葉は、参加者の方たちにとって非常に有益なものだと自負しました。
インスタライブなどと差別化するために、質疑応答の時間も毎回設けました。
すごく積極的に手が上がったわけではないですが、20人という小規模だったこともあり、気軽に質問してくださる方もいらっしゃいました。
イベント終了
あっという間に90分が経ち、イベント終了。
みなさまに日頃からの感謝を伝え、店の閉店時間までお買い物やお茶などをゆっくりしていただきました。
そのまま席でファンの方同士で盛り上がっている方も多く、お〜、これは定期的に開催したらコミュニティができそう!と感じました。
嬉しかったのが、イベント終了後にすぐに直帰した方がひとりもいなかったことです。
みなさんそれぞれお喋りを楽しんだり、お買い物のためにお店を巡回してから笑顔で帰られたんですよね。
まだ数回しかイベントを運営していないので体感ではありますが、満足度が低いイベントだと終了直後にスッと帰る方が多い気がします。なので、終了後もワイワイ残ってくれる方が多いのは嬉しかったです。
資料の最後のページにアンケートのQRコードを印刷しておき、イベント終了後にアンケートも取りました。
質問項目は「参加しようと思ったきっかけ」「改善してほしい点」「金額は適正だったか」「次回またミートアップをやるとしたらどんな企画がいいか」など。
「次回はファン同士で、溺愛しているアイテムを紹介しあいたいです!」というお声がありました。これはよりお客様同士も交流できそうだし、次回ぜひやりたいです。
以上、ファンミートアップをやってみた体験談です。
開催するにあたり場所やリソースは必要ですが、ファンの方にお会いできる貴重な機会を作れるファンミートアップは、企画する価値のあるものだ!と感じました。
何より、お客様がどんな体験をしたらもっとブランドのことを好きになってくれるかな?忘れられないような特別な経験になるかな?と考えながらコンテンツを考えるのはとても楽しい仕事ですよ。
今回はミートアップによる成果や効果というよりは、運営の流れに焦点を当てましたが、今後効果検証ができ次第、ミートアップがどのような影響を及ぼすものかもレポートできればと思います。
読んでいただきありがとうございました!
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