マンドリンオーケストラの木管は美味しすぎる
知り合いのオケを聴きに行ってきた。
マンドリンオーケストラじゃない、普通の管弦オケを聴く時は、
「マンドリンだとどうなるだろう?」
って考えながら聞いてしまうのは、マンドリン界隈の人だったらわかってくれると思う。
「あーマンドリンだとこんな感じではできないなー」
とガッカリすることも少なくないのだけど、
今日はマンドリンオーケストラの良い所を再発見できた気がしたので書いてみる。
良い所っていっても、マンドリンの音色がいいとか上手いとかそういう話じゃないよ。今回発見したことは
マンドリンオーケストラの木管は美味しすぎる
ということです。理由は2つ。
木管に主旋律が割り当てられやすい
木管の音が通りやすい
なんでそう思ったのか、以下に書いてみます。
① 木管に主旋律が割り当てられやすい
管弦オケの曲を聴いてて思うのは、木管が主旋律やってることってそんなに多くないんですよね。
ソロパート自体は少なくないですが、Tuttiで鳴らしてる時に木管が主旋律やってることって少ないと思います。
対して、マンドリンオーケストラだと木管はかなり主旋律多めな編曲が多い気がしてます。
(フルート、クラリネットの1、2本ずつくらいの編成がポピュラーでしょうか)
主観が入りますが、マンドリンオーケストラでの木管の役割は、マンドリン属が弾く主旋律の補強(音量とか、なめらかさとか)がかなりの比重を占めている気がするので、自然と木管が美味しくなる編曲が多くなるのかなと思います。
② 木管の音が通りやすい
この間の管弦オケの演奏を聴いていて、木管の音が思ったより通ってこないことに違和感を覚えました。
実は、同じ曲をマンドリンオーケストラで聞いたことがあるのですが、その時はもっと木管の音が映えていたなーってことを思い出しました。
会場や奏者の技量にもよるところがあるとは思うのですが。それを差し引いたとしても、管弦オケと比べてマンドリンオケでは木管の音がよく通る、ということなのかなと妙に納得しました。
マンドリンオケには大きな音を出す金管もいないですし、そもそもマンドリンの音自体がバイオリンほど分厚くないので、木管の音が通りやすいのだと思います。
マンドリンオケの編成に木管が入っていることが多いのは、木管の音がマンドリンオケに馴染むから、なんでしょうね。
さいごに
マンドリン界隈でよく議論になることですが、
マンドリンオーケストラには木管を入れた方がいいのか、入れない方がいいのか。どっちがいいのか。
私はどっちがいいのか、ということはないと思いますが、
「マンドリンだけの方がマンドリンオーケストラの良さを引き出せる。木管をいれたら、普通の管弦オケの真似事、劣化版になる。」
みたいな意見には反対します。
オーケストラの編成は千差万別で、それぞれの編成に良さがあります。編成によって目指すべき音楽は微妙に違うのに、同じ土俵で比較し合うこと自体に意味はありません。みんな違ってみんないい、でいいと思うのです。
(マンドリンオケはその目指すべき音楽を見つけられている人が少なすぎる、ことが問題ですが。。。)
私はフルート、クラリネット3、4本ずつくらいの編成でずっとやってきました。
木管が大活躍するマンドリンオケの音が好きです。この編成ならではの音楽を追求したいと思ってます。