やりたい曲とやるべき曲
先日、来年度演奏会の選曲会を実施しました。
毎年選曲してますが慣れることはなく、ベストな曲目を作るためにいつも試行錯誤しています。
選曲って難しい
オーケストラは集団競技なのでなるべく民意を汲み取った選曲にしたいと思うのは自然なことだと思うのですが、
やりたい曲が、やるべき曲とは限らないのが悩みどころ。
やるべき、と言っているのは例えば
「実力に合わせた難易度の曲をやるべき」
とか
「マンドリンに合う曲をやるべき」
とか
「プログラムに統一感がでる曲を選ぶべき」
とか。オケの事情によって色々あると思います。
もちろん、やりたい曲とやるべき曲が一致していることがあるべき姿なのですが、中々そうもいかない。
やりたい曲だけやってもお客さんにいい演奏が届けられないかもしれないし、
やるべき曲だけやっていても団員の気持ちがついてこれなくなってしまうかもしれない。
なので、丁度いい落とし所を探ることが大切なのだと思ってます。
やりたい曲が先か、やるべき曲が先か
やりたい曲が先か、やるべき曲が先か。鶏と卵みたいな話ですが、最近は
やりたい曲をやるべき曲に変えていく
というスタンスをとるようにしています。
選曲する際に「何をやるべきか」に囚われてしまうのは勿体無い気がするというか、
自分で自分の可能性を狭めている気がするのです。
何をやるべきかを考えることに夢中になって、
結局
「今回のテーマは海です!」
となって、躍起になって海にまつわる曲を探し回るみたいな。
そして後から
「実はスターウォーズやりたかったんだよなー」
となる。
いやそれ手段と目的ひっくり返ってないかみたいな。あるある。
そして、最近思うようになったのは
どんな曲でも演奏する意義は見出せるということ。
実際、私の程度の実力ではまだまだやることがいっぱいあります。自分の価値観で曲の可能性を推し量れるほど音楽歴を重ねていないからです。
昔はまだ若くて
「人とは違った新しいことに挑戦したい!」
と意気込んで選曲していた気がしますが
今は、深い理由がなくてもやりたいならやってみればよくて、そこから演奏する意義を見出せばいいじゃんと思うようになりました。
やりたい曲やるだけじゃダメ
やりたい曲をやるだけじゃダメで
意義を見出そうとするのが大事だと思います。
オケの実力に見合ってない難しい曲を選んで、玉砕するだけじゃ意味ないです。
選んだからには良い演奏するための努力を妥協しない。編曲や編成を工夫するのもアリかもしれません。
マンドリンに合わない曲を、そのまま弾いても意味ないです。
マンドリンならではの良さが出せないか、探り続ける。曲の中で1回でも多くマンドリンっていい音だな!と思ってもらえたら嬉しいです。
プログラムに統一感がなくたって構わないけど、選んだ曲への想いを周りに伝える努力を怠ってはいけないと思うのです。
団員全員がその曲を好きになれば、それだけで良い演奏に近づくことができると思います。
最後に、来年度の選曲結果を載せておきます。
やりたい曲選んだって感じですね笑
○第一部
☆Amalthea/丸本大悟
☆月に舞う/武藤理恵
☆シン・セレクション~ゴジラ、エヴァンゲリオン、ウルトラマン、仮面ライダーより~
○第二部
☆喜歌劇『こうもり』序曲/J.シュトラウス2世
☆ダンソン第2番/マルケス
☆交響曲第3番『スコットランド』第1、4楽章/メンデルスゾーン