202306 雑記
#これからの家族のかたち
子育てをしている友達の、母としての顔を見ているとふいに
「この人の子供だったらよかったな」と思うことがある。
また、母親と友達のようになんでも話して仲が良い人と比べて、なんでうちはそうならなかったんだろう、とも思う。
決して母親が嫌いなわけではない。
わたしが大きな病気をして、冗談でなくガチで死にかけた時に毎日病院にきて少しでもわたしの食べられるものを、とあれこれ駆け回って手を尽くしてくれたことは今でも覚えているし、めちゃくちゃ感謝してる。
そもそもわたしは小さい頃から病弱で、夜中に喘息の発作を起こしては夜通し背中をさすってもらったり薬を飲ませてもらったり、しょっちゅう夜間救急に行くような、まあ手がかかりまくる子供だった。
初めての子が病院通いばかりで、大変だったと思う。
近くに頼れる身内もおらず、父と2人でさぞ心細かっただろうと想像する。
「お母さん、ありがとう」
その気持ちは十分にあるのだ。本当に感謝している。
母の、母以外の顔をわたしはよく知らない。
話はもどって、友人に対して「この人の子供だったらな」と思う理由は、母である前に1人の人間でっせ!という感じで子供に向き合っているからだ。
一般論じゃない、『母親役』じゃない言葉でしっかり子供と対話している姿は、幼い頃のわたしがきっと欲していたものだ。
そして今も。
もっと人間同士として仲良くなりたかった、でも残念ながらそうはならなかったし、今後もそうならないだろうとも思っている。
これは悲しい話ではない。
むしろ、歳をとってようやく納得できたということだ。
言語化し、納得できた。
母とは多分、相性が悪い。
でも大切。
それでいい。
【今後の出演】
◆明後日プロデュース『ピエタ』
2023年7月27日(木)〜8月6日(日)下北沢本多劇場
他地方公演あり
◆ニッポン放送とノーミーツが手がける舞台演劇番組イベント生配信ドラマ
『あの夜であえたら』
2023年10月14日(土)15日(日)東京国際フォーラム ホールA