それぞれ基準は違うけど、みんな自分のちょうどいいを見つけてほしい
疲れて帰ってきた日は、本当に何もしたくない。有賀さんのこのツイートを見て、私は本当にそのとおりだなと思った。
外食も疲れるし、コンビニで選ぶのも面倒くさくて(コンビニの棚の前であんまり美味しそうでもなければ安くもないものから食べるものを選ぶのがすごく苦手)、早く家に帰りたくてとりあえず家に帰ってしまうことがたまにある。家の冷蔵庫にたいしたものが入っていないのもしっているけれど。
ちょうどおとといがそんなときだったが、有賀さんの豆乳卵スープは救世主だった。豆乳と卵は冷蔵庫にある確率が高い。マグカップに卵と豆乳を入れて、レンジでチンしてめんつゆで味付けするだけ!あったかいものを食べるとそれだけでほっとして、「このレシピを知っててよかったー」と思った。
今日有賀さんのこちらのnoteを読み、私は驚いた。
疲れて帰ったときでも、有賀さんは考えないでこんなに料理を作れるからだ。 「肉と野菜をフライパンで炒めて焼き肉のたれをかけて丼ごはんにのせる、市販のパスタソースをかけたスパゲッティ、野菜をレンジでチンしてマヨネーズ。」
私は疲れたとき、フライパンは使えない。焼肉のたれは冷蔵庫にない。パスタソースとレンジでゆでるパスタならできるかも。でもパスタソース常備してない。野菜をレンジでチンもふだんしないから疲れたときはもちろんできない。マヨネーズも冷蔵庫にない。
有賀さんの冷蔵庫は、私にとってはもうすでに「王様の冷蔵庫」だと思った。でも家族がいて、料理が大得意な有賀さんの冷蔵庫や感覚と、一人暮らしで、料理以外のことをだいぶ優先して生きてきた私の感覚が違うのは当たり前だ。
「考えないでできる料理」にも、人によってかなりレベルの差がある。それは高いからよいとか、低いからだめとか、高くしなきゃいけないとかではない。自分の暮らしにちょうどいいものを見つけられればいい。
でも、「考えないでできる料理」の選択肢は、多いほうがいいとは思う。それだけその人が暮らしやすくなるからだ。「料理できなきゃいけない」じゃなくて、自分が生きやすくなるために「知っとくと得するよ」っていうだけだ。私が豆乳卵スープで救われたように。
「野菜をレンジでチン」すらめんどうだと思うほどのけしからんやつである私が、有賀さんにお願いして作っていただいたのが、この『帰り遅いけどこんなスープなら作れそう』だ。
ツイッターや、Amazonの紹介にも書いたけれど、「この調味料は家にありません」などと有賀さんを何度も驚愕させながら、私でも作る気になるような、簡単なレシピを頭をひねって考えていただいてできた本だ。レベルが違いすぎて、有賀さんはきっと頭をひねるのに苦労されたと思う。最後まで協力頂き本当にありがとうございました。
「料理上手」ときくと、なんだか凝ったオーブン料理とか、こじゃれた料理を作れるようになりたい気がしてくるけれど、まず自分をすくうのはハレの日よりもケの日の料理だ。自分の生活を楽にする、自分にちょうどいい料理を、それぞれみんなが作れるようになったらいいと思う。
こちらのレシピ本の発売記念イベントを下北沢のビールが美味しい本屋さんB&Bでやります。有賀さんの今回のツイートに関係するような話も聞けるはず。私ももちろん会場にいるので、noteのフォロワーさんでもし来てくださる方がいらっしゃって、直接お話しできたら超嬉しいです。
いつも日記と自分の考えと編集した本の宣伝がごちゃまぜになってしまうのですが、ふだんから考え「こうなったらいいな」と思うことを本にしているので、宣伝も多めにみてくださいませ。。