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婚活アプリで出会った相手が既婚者だった話。0日目。主観で。
今回は完全に主観で書いちゃう。
真剣な交際をしたいと思っていた私。
意を決してオンライン婚活パーティーに参加。
元彼と別れて一年後のことだった。
そこで、Lineを交換した彼と、飲みに行き、その後もデートを重ね、体の関係へと発展。
半年ほどしたある日、友人と2人で飲んでいると、その彼の話になった。
以前から、関係のはっきりしない彼のことを相談していた私。
「どんなお仕事をしている彼なの?」と訊かれたので、そのことを話すと。
「すごく似ている人を知ってるんだけど・・・笑」と言われた。
すぐに直感がウズウズっとした。嫌な予感がよぎりながらも、もう後戻りできなかった。
「詳しく訊かせて」
引かない私に、友人は話してくれた。
「もう5年ほど前に結婚しているよ。ただ、違う人かもよ。」
友人は、その人の写真を見せてくれた。
間違いない。彼だった。
涙が溢れ出てくる。
トイレに駆け込んで、声を出して泣いた。
彼を信じ、タイミングが来るのをずっと待っていた。
彼との未来をありありと想像し、ワクワクしていた。結婚して、一緒に暮らして、子供ができて。結婚式のドレスはこんなの。お家はこんな感じで、家具は、家電は、子供の名前は・・・
でも、その彼は、ラウンジがある高級マンションで奥さんとリッチな暮らしをしていた。結婚式も盛大に上げて、仕事も順調。起業家の奥さんと、一部の事業は一緒にやっているという。毎年、2度は南の島に旅行に行って夫婦仲も円満。
悔しいんだか悲しいんだか、何がなんだか、自分の感情がさっぱりわからなかった。
人生で一番、と言っても過言ではないくらい、感情は乱れ、気が狂いそうだった。
奥さんは、朝帰りだろうとなんだろうと、全く気にしないタイプらしく、彼は自由だった。私の家に泊まったりもするので、事実に気づくことができなかった。
私は、ひとりになるのが怖かったので、その後、イベントに参加すると言う友人について行った。参加したイベントのことは全く覚えていない。
何度も言うが、気が狂いそうだった。
イベント終了後、今日中にはっきりさせたいと友人に伝えると、他の友人を介して、彼が離婚していないことを確認してくれた。
夜、私は彼に電話をした。
経緯を話すと、
「ごめん!」
と一言。
私は、問いただしたり、責めてやろうという気持ちが、なぜか出てこなかった。
「どうしていきたい?」と静かに訊くと、
「縁は切りたくない。体の関係は無しで、友達としてやっていけないか。飲みに行ったり、ご飯に行ったりしたい。」
と言われた。
友達に戻るなんて、私には無理だった。
残念ながら、とても好きだった。
「この苦しい気持ちがおさまるまでには、かなり時間がかかると思う」
と伝えると、
「気持ちが癒えて、心が落ち着いた頃、また連絡するので、よければ返事をしてほしい」
と言われた。
私はそれには返事をせず、
「さようなら」
と言った。
彼は、
「またね。」
と言った。
何も言わない私に、彼はもう一度、
「おやすみ」と言った。
そして、電話が切れた。
もう、朝の4時だった。
くたくただったし、自分がどこにいるのか、どんな格好をしているのか、どう言った感情なのか、何もわからなかった。
ただ、天井の装飾を見ていた。
たまに、胸が張り裂けるような痛みが走り、体をよじらせた。
心臓は、ずっと強く、速い速度で拍動していた。
圧力がこみ上げ、息もしづらかった。
これが、私の0日目の話。