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【第1輪】 ・・・結局 「銭湯」って何なんだ?! 稲荷湯3代目が考える 「3つのふらっと」


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こんにちは、稲荷湯3代目のまもるです。


湯の輪らぼ、記念すべき第1輪では、「銭湯歴=年齢」の僕の持つ銭湯観 (銭湯とはどんな場所か) を、書いてみようと思います。

みなさん銭湯と聞いて、どんなイメージが頭に浮かびますか?

・大きいお風呂がある
・ご高齢の方が多い
・風呂上がりの牛乳が好き
・昔親に連れてってもらった思い出
・ローカルなルールがあって大変

人それぞれの銭湯のイメージがあると思います。


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僕なりに、色々な銭湯の要素をまとめてみると銭湯とは

3つの「ふらっと」な側面を持つ空間だと思います。

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◉ ふらっと立ち寄り

銭湯にはドレスコードはありません。

そのため、行きたいなって思ったら「ふらっと」行ける場所だと思います。さらにタオルやシャンプー等が置いてあるところも多いので、何も持たなくても利用できます。

自宅や仕事場の周りにも、銭湯は「ふらっと」存在してるかもしれません。

◉ ふらっとな関係

銭湯は、国籍や年齢、宗教、仕事での役職などが一切関係ない「フラット」な空間です。

湯銭(入浴料)を支払った人はみんな、どんな立場でも同じ格好になって、同じお風呂に浸かります。

銭湯は「みなが等しく人間である」と感じられるような場所だと思います。

◉ ふらっと過ごす

銭湯って何も取り繕わずに「ふらっと」いることができます。

友人と一緒に行ってみたり、他のお客さんに話してみたり。
何も考えたくない時にとりあえずお湯に浸かってみたり、ずっと銭湯絵をみつめながら考え事をしてみたり。

ありのままでいて、過ごしたいままに過ごせる空間だって感じます。


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そんな「ふらっと」な空間である銭湯は、僕にとっては心の拠り所です。

良いことがあった時、お店の人や顔見知りのお客さんに報告したら、自分のことのように喜んでくれます。

逆に良くないことがあった時は、他の人に打ち明けることも出来るし、打ち明けなくてもお風呂で全て水に洗い流せます。

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知り合いとかがいて嫌だなって思ったら、いつもと別の時間に行ってみたり、ふらっと他の銭湯に行ったりすることもできます。

生きていると、色々な嫌なことにぶつかりますよね。

そんな時に僕は、ぼーっと銭湯絵を眺めながらお湯に浸かったり、お店のお客さんとたわいも無い会話をするのです。

そうすると、自分の悩み事とかもどーでもよくなってしまい、
「まぁもうちょっと頑張るか!」
ってなることがよくあります。

銭湯は、どんな時でも私たちを温かく迎え入れてくれます。

いつでもふらっと立ち寄れる場所。

そして人それぞれの心の拠り所となる場所、それが銭湯だと思います。


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長くなりましたが、以上が銭湯歴21年の僕の銭湯観です。

銭湯の捉え方は人それぞれだと思います。

でも、次に銭湯を利用する際には、銭湯の息子がこんなことを言ってたなっていうのを頭の片隅におきながら、銭湯での入浴時間を楽しんで頂けたら幸いです。

ちなみに慶應義塾大学の創始者である福澤諭吉先生も、実は大学近隣の銭湯を経営していたのです!

諭吉先生は、銭湯目線から「平等」を次のように語ったといいます。

「銭湯に入る者は、士族であろうが、平民であろうが、みんな等しく八文の湯銭を払い、身辺に一物なく丸裸である。

また同じ湯槽にはいっているではないか。

それなのに、どうしてか、平民は士族の人に旦那、旦那と尊敬してよび、士族は平民の人たちを貴様、貴様と軽蔑しても、平民はただただ恐縮しているのはなぜか。

銭湯の入浴には、なんら上下の区別なく平等であり、かってにはいっても、出ても自由である。」

銭湯が「ふらっと」な空間ということは普遍のものなんですかね。


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ちなみに、東京都内の銭湯では10月10日(銭湯の日)前後に、ラベンダー湯と数量限定で特製タオルの配布をしています。

もし今年行けなかった方も、来年10月10日にはぜひ、お近くの銭湯へ足を運んでみてはいかがでしょうか ♨️

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