恋とか愛とか、嫁とか大黒柱とか
ついに新学期が始まってしまったな。
あまり無理をしないように。
最近、友達と電話でラジオを始めた。
録音しながら、だいたい2時間ほど電話で話す。
あとから私が数分ごとに細かく区切って編集し、タイトルをつける。
それを友達がSpotifyにアップする。
2時間の電話を編集するので必ず2時間以上かかり、けっこう大変だな~と思ったから、この前はドラマ『わたしのお嫁くん』を見ながらやった。
難しい話じゃないし、念のため字幕も表示させた。
ところが、『わたしのお嫁くん』は全然頭に入ってこなかった!
ドラマでは、この国の理想の『嫁』観を、性別は変えて、ひとまずなぞっていた。
波瑠は、会社で食べていた弁当を見た男の人たちに、『理想の嫁』だね!と言われており、実はそれを作っているのは会社の後輩の高杉真宙という設定。
波瑠は家事が苦手で仕事が得意、高杉真宙は家事が得意で、仕事では時々ミスをする若手社員。そして先輩である波瑠のことが好きらしい。
二人は利害が一致して一週間のお試し同居をし始めたところだった。
家事全般不得意の波瑠は、会社ではその見た目だけで『理想の嫁だね!』と言われてモヤり、家では高杉真宙が至れり尽くせりなのはありがたいが、まるで実家の『お母さん』のようで、カップラーメンを食べるのも注意されたりしている。
波瑠は友達のヒコロヒーの花屋に行って話を聞いてもらう。すると、この生活には『実家の快適さと、実家の快適じゃなさの両方がある!』と気付く。
この『実家の快適じゃなさ』がおもしろいと思った。
実家ってほんとうにそうで、快適さと快適じゃなさは確実に半々で存在している。
実家のようなのじゃない、誰かとの同居のあり方なんて存在するのだろうか?
すべての同居はこの『快適さと快適じゃなさ』を避けられないものではないのか?
それやだ。
『嫁』になりたいと志願し、嬉々として同居生活を送っていた高杉真宙は、うっかり口を滑らせた波瑠によって、自分が『お母さん』になっていることを知らされる。
お試し同居は失敗だ、とうなだれて実家に帰る高杉真宙に、波瑠は翌日、自分はあなたと同居するのが快適だから一緒に住みたい、でも味噌汁のだしを鰹からとるために早起きして寝不足になり、会社でミスする、つまり仕事に支障をきたすほど、『嫁』に無理をしてほしくはない。つきましては自分が『大黒柱になる!』と言って、二人は本格的に同居することになる。というストーリーだった。
けっこうちゃんと見てるな!Σ(・ω・ノ)ノ
合ってるのかな??
書いてみると、最後の波瑠の説得のシーンがやっぱりちょっとわからない。よく見ていなかったのかもしれない。ながら見の限界。
この国の伝統的な『嫁』観に対する疑問は、ドラマの中で今のところ提示されていなくて、その部分に私はけっこうずっとモヤモヤしている。希望的観測かも知れないが、ドラマの中で波瑠もモヤモヤしていそうに見える。性別を変えただけで『嫁』の役割は変わらず、『大黒柱』の役割も変わらないとしたら、男女逆転させた意味がない。
ここから恋愛の要素が入ってくるとしたら(入ってきそう)、この世ではびこっている恋愛第一主義に流されて、そういうチャレンジングな要素は曖昧になってしまうのかもしれない。
でも、あれだけ最悪に荒れ果てた波瑠の一人暮らしの部屋を見ても引かず、ほんとは引いてたけど、「自分が何とかする!」と意気込み、二人暮らし用の新居でもさっそく自分の部屋を物であふれさせている波瑠にも引かない、ほんとは引いてたけど! ……高杉真宙的な存在に憧れをおぼえた。
何を見ても引かない(引いてたけど)っていいなと思った。
「好き」という恋愛的要素が何もかもを凌駕するのだろうか?
そういうロマンチックラブイデオロギーみたいなのではなく、なんというかそれは気質のようなもののような気もする。
相手によるのかもしれない。
でも、「好きだから」で片付けられるロマンチックラブはもう見飽きていてつまらないから、他の描かれ方がされるといいなと思っている。
📻️
結果的に、ドラマへの集中力は中途半端なものになったが、編集しながら聴いた自分たちのラジオは、けっこうおもしろかった。
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