文フリに出たんだよな 2024/9/14
文フリが終わった!
おつかれさまでしたー!
と書きながら、はて? 当たり前みたいな顔してるけど、「出展する」なんて1年前は考えてなかったくせに!
毎年出展している常連さんのブースに会いに行ったら、私の服に貼り付けたシールを見て、「『出展者』だ!」と喜ばれた。
そのときも私は、「は? そうですけど何か?」と思っていた。
自分が今まではどうで、今はどうなのかなんて、自分ではわからないものだな。
今そうであることにすぐに慣れ、つい当たり前のことのように思ってしまう。いつも。
私は「出展者」と言いつつ個人名で出るのではなく、「川でピクニック」という日記はサークルの一員として出たから、都合よくその陰に隠れていた感もある。
個人の名前(本名でもペンネームでも)で自分のブースを出したり、チームであっても自分の名前を名乗って出展している人たちはたくさんいて、友達もそうしていて、やっぱりそれはすごいことだと思った。
覚悟が決まっていて、勇気があって、お客さんにとってわかりやすくて、結果を引き受けている。尊敬する。それに比べて私は……
待って!
1年前はお客さんとして訪れていて、自分が来年「出展者」になるなんて考えてもいなかった。
ひとまず、出展できたことと無事に終わったことを喜ぼう。
宣伝も説明も足りない私たちのブースに足を止める人は多くはなかったけど、『川でピクニック』というサークルの不思議な構成について熱心に聞いてくれた人たちもいた。
「私とかよちゃんが高校の時の担任と生徒で、今一緒に本作りをしている」
と言うと、
「なんと! そんな信じられないことがあるんですね!」
とすばらしい反応を返してくれた女性2人は、高校の時からの友達なのだと言う。
おもしろいよね。おもしろい関係で、おもしろい展開だよね。自分たちのことも思うし、人のことを聞いても思う。誰と仲良くなっていつまで続くかなんてわからない。将来、一緒に文フリに行くなんて、出会ったときにはわからないものだ。
そういうおしゃべりがほんの少しでもできたのは嬉しかった。もっといろんな人たちとたくさんしたかった!!
自分の書いた文章のファンがいる人のことを羨ましく思った。
私には何が足りないのだろうとやっぱり思った。
帰りに寄ったファミレスでワインで乾杯したら、かよちゃんが酔っ払ったのか、「私は先生の本がもっと売れてほしいんです!」と言っていて、心臓がぎゅっとなった。
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