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野良猫のアソコを集めた『にゃんたま』写真集の魅力とは?

本来は少し卑猥な印象を与える部位なのに、どうしてこんなにも愛らしく感じられるのだろう。そう思わせてくれるのが、猫の「にゃんたま」だ。にゃんたまは猫によって、大きさも色もさまざま。だからこそ、色々なにゃんたまが見られるにゃんたま(芳澤ルミ子/自由国民社)からは、猫たちが持つ味わい深さも伝わってくる。

猫のパーツの中で一番好きなところはどこかと問われたら、猫好きさんの多くはかわいらしい耳やふっくらとしてマズル、ぷにぷにとした肉球だと答えるかもしれない。しかし、本書を読んだ後は「にゃんたまが一番好きかも…」と思ってしまう方も多いはずだ。

「ネコタマ」「ふぐり」「鈴カステラ」というように、様々な呼び名があるにゃんたまはオス猫だけに見られる、かわいらしいチャームポイントでもある。立派なにゃんたまや少しこぶりなにゃんたまを見ていると、猫たちの性格も伝わってくるような気がして、微笑ましくもなってしまう。

本書は言ってみれば、野良猫たちのバックショットがひたすら綴られているだけである。しかし、個性豊かなにゃんたま写真はどれだけ見ていても飽きず、「もう一度見たい!」と思えるほどの中毒性も秘めている。

保護猫カフェが人気となっている近年は、悲しい殺処分を減らすために去勢手術を行い、猫の健康や命を守っていくことが主流になっている。もちろん、そうしたことを気にかけていくのも大切なことであり、実際に筆者宅で飼っているオス猫たちすべてにも去勢手術を受けさせている。

だが、猫とは本来どんな生き物であるかを学ぶことも大切なことであると筆者は思う。にゃんたまを通して、野良猫たちの野性味が伝わってくる本書には、そんなことを思わせてくれる魅力があった。気になった方はぜひ、コアな猫写真集である本書を一度手に取ってみてほしい。

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