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巡礼者たちは帰りたくない

・少し前になりますが、「わたしたちが光の速さで進めないなら」の文庫化ほんとうにありがとうございます。単行本だと買うのに尻込みしてしまってね…。本ぐらいポンと変える30歳40歳になっていたいものですね。

・SF作品はなじみがなかったのですが、たしか花月さんが紹介していて。表紙の絵もかわいくて惹かれて、どうしても読みたくなって借りて読んでいました。あと丸善に行くたびにちょこちょこ読んでました。迷惑な客ですね。許してほしい。

・ハヤカワ文庫なんですけど、天アンカットってこれかー!と。おそらく持っている本の中で唯一の天アンカットです。たしかにギザギザで、手作業感とぬくもりが感じられる。

・と思ったら、新潮文庫とかでアンカットのやつ持ってました。源氏物語だからかな、雰囲気が合いすぎてて全然意識してなかったので気づいてなかっただけでした。

・じっくり読んで、どの話もすごく染みて。「巡礼者たちはなぜ帰らない」がいちばん好きだと信じてたんですけど、「館内紛失」も大好きで、いちばんとか決められないかも。

・巡礼者たちはなぜ帰らない、のアンサーが素敵だった。私たちはこういう事実に気づきたいんだ。気づいてるのかもしれないけど、この言葉で表してほしいというか。なじむ言語化を求めている感じ。

・「スペクトラム」はキム・ボラ監督が映画化するらしい。絶対観たい。はちどりもかなり好きな映画でした。でもスペクトラム、映像化が難しそう。どうやって表現するんだろう。

・出版区のYouTubeに宇垣さんが出ていましたね。目につく本すべてに「あっコレは…」と語り始める彼女の姿と、その本のチョイスがおこがましくも自分と重なって見えました。

・宇垣さんもキムチョヨプさんが大好きと言っていた。他にも「この作家さんも大好きで」「この作品もほんとすばらしくて」と何度も言ってて、どれも中途半端に読んでませんかと言いたくなるこの感じ、私は自分にも同じことを思っているのでちょっと恥ずかしくもなった。

・でも、好きなものがたくさんあるって素敵なことじゃないですか?文章にうっとりする感覚を味わえるって感謝したい経験ですよね。キラキラした目で本屋さんをなめまわす宇垣さんを見ていたら、アリなのかもな~と思えました。

・キムチョヨプさんだけでなく、ゴスレの原作の黒博物館も紹介していて、自分としてはものすごくタイムリーだと思いました。あと装丁とかjunaidaさんのイラストとか、良いなって思うものがかなり似ていて嬉しいような、くすぐったいような、初めての気持ちに…。

・ようやく自分のひねくれ者な性格も変わったかしら、尖りたい時期も終わったかも♩なんて甘かったらしい。YouTubeのコメント欄には、宇垣アナ癖が強いの文字が目立っていました。

・私の読書ブームが再来しています。ページをめくる手が止まらないあの感覚、息が荒くなるのにも気が付かないあの感覚、いいもの見たなあという読後感。良い本に出合うと最高な体験をさせてもらえる。

・やらなきゃいけないことも全部ほっぽり出して、とにかく読みたくなる本探しをしたいですね。初読の衝撃で打ち抜かれちゃうような。この冬は読書の冬にしよう!!

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