卵巣腫瘍取ったよ日記④〜入院1日目〜


1月6日。ついに入院の日を迎えた。
夫は今日明日と休みをとってくれている。ありがたい。

指定された時間に婦人科外来へ。そして待つこと2時間、ようやく名前を呼ばれた。
2週間前に運悪く風邪をひいてしまったせいで(インフル・コロナともに陰性)、手術の同意書などにまだサインをしていないのだ。入院当日に再度説明を受け、同意書にサインをする慌ただしさ。
手術とそれに関連するリスクについての説明を聞き、どんどん青ざめていく夫と、淡々とサインしていく私。ここまで来たらやるしかない。
その後、ナースステーションに提出する書類を持って入院する病棟に移動。個室を希望していたのだが、7階の明るい部屋だった。見晴らしもいい。周りに建物がないので、ブラインドを開けていられるのが最高だった。病棟の端に近い部屋で、トイレ(病棟の真ん中にある)がめちゃくちゃ遠かったけれど。

部屋で採血と検温、血圧を測り、手術に備えてお臍の掃除をしてもらう。そこから夕食までは自由時間になったので、夫同伴で医事課に入院申込書を提出したあと、院内を探索した。フロアマップで気になる場所があったのだ。
2階の奥、ほとんど人通りのない廊下の隅に、図書コーナーがあった。患者さんたちから寄付された本が集められているらしい。ガラスの仮面と動物のお医者さんが全巻揃っていた。源氏物語もあったし、ご年配の方御用達の佐伯泰英の文庫も山ほどあった。
個人的には、ポプラ社の少年探偵シリーズがあったのが激アツで、手術が終わって歩けるようになったら借りにこよう、と決めた。(実際はそんな長距離を歩く体力がなく、断念)

夫が帰った後、入院中いかにぐうたらして過ごせる環境にするかを模索しつつ荷物を開けて配置。暇なので手帳グッズを広げて書き始める。
しばらくすると、夕食が運ばれてきた。人生初の病院食。

私は普段、あまりお米を食べずおかずだけで済ませることが多い。食べるにしても、小さいお茶碗に軽く1杯。しかし病院の米は、その3倍はあった。
......あっさり完食。

その後は消灯時間(21時)まで、手帳を書いたりアニメを見たりして時間を潰した。振り返ってみれば、この時が入院中、いちばん元気で自由に過ごせた時間だった。


いいなと思ったら応援しよう!