ゆーみんの『幸せの道標』第5話
おはようございます。
開運セラピストのゆーみんです。
人生は善い時も、悪いときもあります。
これは真実だと思います。
その事は誰でも頭では分かっています。
でも、辛い状況に身を置くと、心は穏やかでいられなくなるのです。
逆に、うまくいっている時はどうでしょうか?
そんな時は、自分の能力を過信して、思いあがって人を見下してしまいがちです。
仏教では『増上慢』と言いますが、未熟であることを忘れて、さも悟りを得たかのように誇る、という心の状態になりかねません。
勿論人間である以上、どんな状態に置かれても、常に変わらず、冷静に対処する事は困難でしょう。
不世出の大横綱と言われた双葉山関さえ、69連勝という大記録を残しながら、70勝目を狙った勝負で負けて、心が揺れ動く経験をしたといいます。
心技体が最高とされた双葉山にしてもなお、心に揺れが生じる事があるのですから、谷の時に心を穏やかに過ごすのは、至難の業だと言えます。
悪い事が起きたり、辛い状況に立たされたりしたら、気持ちが落ち込むのは仕方のない事です。
その上で、負の心をプラスに転じていく・・それが禅の考え方だと言います。
例えば、ある禅僧が修行の旅を続けている中で、ひどいあばら家で一夜を過ごしました。
天井には穴が開いていて、そこから落ち葉が舞い込み、寒さをしのぐために床板をはがさなければならいという状況に置かれました。
禅僧がうら寂しい気持ちになるのは、仕方のない状況です。
しかし、ふと見上げてみると、敗れた天井の隙間から、煌々と月の光が差し込んでくるのが見えたそうです。
その光が自分を優しく包み込んでくれる…こう考えた禅僧は、自分は素晴らしい時間を過ごしているのだと感じ、幸福感が湧いてきたと言います。
あばら家でやっと寒さをしのいでいるという現実は変わりません。
しかしそれをうら寂しいと感じるか、それとも月の光に包まれた自分は幸せだと感じるのか、どちらも選ぶことが出来るのです。
このように辛いと感じる一方で、幸福だと受け取る方向に心を転じていく事も出来るのです。
どんな辛い目に遭った時も、『ここを何とか乗り切ったら、ちょっとやそっとの事では動じなくなる。何とか踏ん張ってみよう』という前向きな受け止め方も出来るのです。
困難も逆境も、一皮剥けるための格好のチャンスになる可能性があります。やはり何事も感謝する気持ちが大事ですね。
人々に愛された良寛さんは、このように仰っています。
『災難に遭う時節には災難に遭うがよく候』
心には必ず『転じる力』があります。
その力を信じて、少しでも良い所を探していきましょう。
今日も応援しています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。