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今から二千年近く前、ローマ帝政期を生きたエピクテトスという哲学者がいました。

彼は若い頃、奴隷だったそうですが、後に解放されるとストア派の哲学を学び、ギリシャに移り学校を開いたのです。

🍀エピクテトスの哲学の核心は、自分の意志で自由になる範囲とならない範囲を厳密に認識するところにありました。

つまり、自分の自由になる範囲は、徹底的に努力をし、自分の範疇の及ばないもの(例えば自然災害とか、天変地異とか)に対しては、潔く諦めて考えないという事です。

その教えは、どのような状況下にあっても人生を主体的肯定的に生きる術として、多くの知性の指針となったようです。

この事を知った時に、私はある賢者の有名な言葉を思い出しました。

「誰もができる簡単なことを、誰もができないくらい続ける」という鍵山秀三郎氏の言葉です。

それが、福沢諭吉のいう「顔つきを明るくする」事だったり、鍵山氏では、トイレ掃除を毎日する事だったりします。

そんな簡単なことを、誰もができないくらい徹底する事が、エピクテトスの提唱する「自分の自由になる範囲は努力を惜しまず、どうにもならないことに対して文句を言わない」という姿勢に通じるような気がします。

自分に振り分けられた役がどんな役であろうと、そこで一所懸命努力をすること。

そして、自分の範囲の及ばないことは考えないで、ひたすら自分の出来ることを努力する人になりたいですね。

今日も最後までお読み頂き、有難うございました。

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