
「感謝と祈り」第982話
仏教では、私たちの行ないのことを「業」といい、その行ないは、体と、口と、心の三つがあるそうです。
これを、身業(しんごう)、口業(くごう)、意業(いごう)といいます。
これらの行ないがタネとなって、運命を生み出していると説かれています。
🍀「身業」とは、体の行ないのこと。
食べるものによっても健康になったり、不健康になったりします。
🍀「口業」とは、口の行ないのこと。
口は災いの元といわれるように、人間関係も言葉の使い方、話し方によるところが大きいのです。
丁寧な言い方を心がけていると、人間関係もスムーズにいきます。
🍀「意業」とは心の行ないのこと。
心の中だけでいろいろと思うことも、仏教では行ないだと説かれます。
その人のもってる価値観や、考え方も意業となるのです。
心で思っていることは、口や体に表わさなければ誰にも分かりません。
だから、 何を思っていても言葉や行動に出さなければ、いいだろうと考える人があります。
しかし、仏教では、体と口と心の三つの中で、心の行ないを、最も重く見るようです。
なぜなら、心の行ないがあらゆる行動の元になっているからです。
イライラしているときは、どうしても、口調も荒くなるし、焦っているときは、注意力が散慢になって、ケアレスミスが多くなってしまいます。
ストレスがあると、過食になったり逆に食欲が落ちたりします。
私たちのさまざまな行動の元が心にあることは、誰でも納得できることでしょう。
「幸せのタネをまくと、幸せの花が咲く。
不幸のタネをまけば、不幸の花が咲く。」
自分で蒔いた善行も悪行も、自分の報いとして自ら刈り取る事になるのです。
心を整えて、悪業を増やさないように、
普段から言葉や態度に気をつけていきたいですね。
今日も最後までお読み頂き、ありがとうございました。
『心がほっとする ほとけさまの50の話』王様文庫より
いいなと思ったら応援しよう!
