自己理解の歴史②
この記事の続きです。
歴史なんて言ってますが、ただの振り返りです。
どうやって自分と向き合って、自分を知ってきたか?何を考えて来たか?をテーマに幼少期~大学学部卒業まで書きましたが、実はまだ自分と向き合う段階までいってないです。
大学院に入って、私は大きな壁にぶち当たります。
大学院の頃:絶望の淵
「何もしていない」自分に絶望
私は大学4年間、特に大きな悩みを抱えることなく卒業しました。研究がしたいという単純な興味で大学院に進み、教授の言う事を聞いて論文を書いてれば、きっと将来いい会社に行けるだろうと思っていました。いや、正確には自分の夢や目標は大学の研究までで終わっていて、それから先のことは考えていませんでした。
小さいころ考えていた夢や、やりたいことをあまり振り返りもせず大学院まで来てしまったわけです。
自分は何か成し遂げたっけ?
やりたいことがあるのに具体的に行動したっけ?
やりきったことってあったっけ?
考えれば考えるほど、何も思い浮ばずに悲しくなる。趣味ですら完遂したことが思い当たらない。メモの中でも、段々と自分にきつく当たる様子が見えてきます。元々、「自分のことが嫌い」と考えてましたが、この頃は自己嫌悪感がとても強かったです。
一方、自分に気をつかうメモも出てきます。段々と、自分を客観的に見れるようになってきたのでしょうか
「自分は変わらなきゃ」
このころ、親や大学の偉い教授から「自分を変えるんだ」「コンフォートゾーンから出なさい」という意識の高いアドバイスを賜ります。ところが私はこの「自分を変える」アドバイスをこのようにとらえます。
「ダメな人間だから今の自分を否定して、変わらなきゃいけないんだ」
「ダメな人間だけどせめてましな人間になれるように変わるんだ」
こう思っていました。自分を否定して、その自分をさらに否定する、という中々に厄介なことを繰り返していました。
ビジネス本を読み始める
自分に絶望していた私は、救いを求めて本を読み始めます。ただ、本を読み始めた動機にポジティブな理由はなく、先ほどの「自分は変わらなきゃ」という強烈にネガティブな理由でした。
ビジネス書を読み始めたきっかけは、kindleでたまたま見たこの本です。
結構読みやすく、いくつか役に立つこともありました。読書の苦手意識が結構払拭されて、良いきっかけになったと思います。
次に飛びついたのはこの本。
これは読んだというより、わけもわからないままとにかく本に書いてある「メモ書き」をやりまくった感じです。多分INFJさんならそんなに難しくないかな。この本の本質を理解できたかはわかりません。
就職活動~就職:本格的な自己理解の始まり
自己分析で分かったこと
就活では面接のために自己分析をしますよね。でもやりすぎると病んでしまうのがあるあるらしいですが、私はやりすぎて見事に病みました(自慢みたいに言うな)。しかし、やりすぎた割には、就活中にはあまり自分のことが見えなかったというのが正直なところです。
当時、性格的な面で分かったこととしては、
内向型人間であること
几帳面であること
考えることが得意なこと
人への興味があること
だけど対人能力は弱い事
これくらいです。解像度が低いです。MBTIを知っていればこの5倍は出てきたはずです。それに、考えること=生産的なこととは限らないのに当時はそれに気づいていませんでした。
私は就活が終わってからも自己分析に対する消化不良感がすごく(自分の就活結果に納得していなかったのもあると思います)、暇さえあれば自分のことを説明しようと考えました。いい本に出会えたこともあって、段々と自分のことが言語化できるようになってきました。
例えば、
メンタルがとても弱いこと
自信がないこと(自己肯定感が低いこと)
意外と行動力があること
物事の深堀りが得意
このようなことがわかってきました。特に、自己肯定感というワードの発見は大きな転機になったと思います。
内向型性格という気づき
性格的特徴がまだまだわからなかったこの頃ですが、自分が内向人間であることは強く意識していました。
内向人間の特徴、強み、内向人間がほかの人のように行動してもストレスがかかるということ……本も読みつつ勉強しました。今見ると、心理学的タイプ論の分析の仕方にとても通ずるものがあります。
日記の進化
いままで思うがままに日記(という名のメモ)を書いていましたが、就活が終わったころから、日記を意識的に書くようになりました。
自分の気持ちを整理しようと考えだしたのです。ネットで調べてやってみたのが「放電」「充電」日記、
そして後述します本『ストレスフリー超大全』に書いてある「3行ポジティブ日記」を参考に、日記を書くことをしばらく続けました。
テーマ別の記事
就活の前後から、あるテーマに関して自分の気持ちを考えるというテキストファイルが急激に増えてきます。自分について言語化しようという動きが一気に加速していきます。
テーマとして一番多かったのは「これからやりたいこと」「目標」でした。就職先がきまり、ようやく次の未来が見据えるとホッとしたのと同時に、これからが不透明で不安もあったのでしょう。次に多かったのは「出世はしたいか?」「働きがいってなにか?」「趣味との向き合い方」という価値観に対する問いです。また、体の不調とその対策についてのメモ、気分が乗らないときのケア方法、自律神経を整える生活習慣など心身の健康に関する話題が多かったです。
理系大学院で論理的思考能力をいやというほど植え付けられたので、問題意識→解決法を示すという客観的なメモの形が非常に多かったです。
一方でやりたいことの優先順位で葛藤しているメモ、研究室生活の後悔、自分の性格についてなど自分の心情を記したメモも数は少ないですがありました。これらのメモはほとんどがネガティブな内容で、おそらく自己嫌悪になっているときに記していたのせでしょう。
(ポジティブな内容の文章もありましたが、○○できた!などの非常に短い文が多く、内容は薄かったです)
大学院修了: 希望の光を見つける
ストレスフリー超大全
読書を始めてから1年ちょい、自分の心に刺さった本が樺沢紫苑さんの「ストレスフリー超大全」です。
ここに書いてあったら多くの考えは染み渡るように自分の価値観としてインストールされていきました。もやもやと考えていたことをはっきりと言語化してくれたものも多いと思います。
書くことでストレスに対処できる
他人の意見は参考程度にしよう
ストレスケアとメンタルケアは大事である
睡眠、運動、食事の仕方
性格よりも行動を変えよう
自信の付け方
幸せは化学物質で簡単に説明できる
特に最後の3つによって自分を認め、幸せな日常を送る希望が湧いたと感じました。
7つの習慣
スティーブン・R・コヴィーさんの『7つの習慣』という本も読みました。ビジネス書の王とか言われている本です。
正直、今思うと私がこの本を理解できているかわかりません。読んだ当初は感動していたのですが、今思うと日本人の価値観に合う内容なのか…?と思うところもあったりします。
それでも、本を読む中で大きな発見がいくつかありました。
「人間は同じものを見ていても、それぞれ異なる見方でものを見ている」
「人間は感情や思考を切り離して自分を客観視でき、外界からの刺激に対しても自分の価値観に従った選択的行動をとれる」
これら以外にも非常に多くの気づきを得ました。
生き方を変えてくれた考え方
大学院の卒業間近、多くの本を読んで多くの文を書き、多くの時間を考えることに費やしました。次々を自分のことについて新しい発見がありました。
そのなかでも人生に良い影響を与えた考えをまとめます。
根拠はなくていいから自信を持った方がいい
自分の価値観を持つことで、他人に振り回されず心穏やかに生きることが出来る
外の環境を変えなくても、考え方を変えることで自分を変えることが出来る
24歳になって、ようやく家(親)の価値観から解放され、自分の価値観を持ち始めたんじゃないかと思います。
人生設計をしよう!
ちょうど、親から経済的にも物理的にも独立する時期でした。
環境的にも自分のことは自分で決めなきゃいけない状況でした。わたしはついに人生の価値観について深く考え始めます(具体的なやりたいことリストは今までも作ってましたが)
そして『7つの習慣』で得た知識を参考に、自分を国家に見立てて憲法のようなもの(ミッションステートメント)を作ろうとしました。
そして就職後、完成した「憲法」にそって、自分と向き合うライフワークが始まります。
端的にまとめると
大学院入学~就職までの自分についての意識の変化をかなり端的にまとめると、
初めは日常の問題に意識が向き、その解決法を考える思考ループがおおかった。
次第に自分の内面にある問題やメンタルの問題に意識が向き、その解決法を考える思考ループに変わっていった。
就職が近づき、自分の、人生における価値観について意識が向き始め、自分を客観視するようになった。価値観や思考パターンの大きな変化が訪れた。一方で、自分の内面についての分析はいったん落ち着いた。
となります。最終的には人生など、広いスパンでの価値観について深く考えるようになったのが大きな変化でした。一方で自分の性格についてはまだまだ意識が向けられていないんだなと感じました。
次回予告
とても長くなってしまいましたが、この記事はもう少し続きます。今年の春、noteを始めるところまでの3年間を書きたいと思います。
まだきちんと振り替えていませんが、長文を書きながら自分に徹底的に向き合うことを続けます。社会人になっていろいろなことを経験しますが、それによる自分の変化を書ければと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
おことわり:この記事は新たな発見や誤った考えがあった場合、適宜修正していく可能性があります。ご了承ください。