モラル(moral)とモラール(morale)について
教員の業務量が年々肥大化していると言われます。これは学校に十数年勤めている私の実感としてもあります。キャリアを重ねるとともに任される仕事が増えたのもありますが、学校全体として考えても確実に業務は増えています。食育、情報教育など、○○教育が次々に増えていき、学校はパンク寸前(いやすでにパンクしているのかも)です。
先日、このような話を聞きました。
「業務量は年々増えているのに、1つの業務を担当する教員数は減っている。例えば、昔は4人でやっていたことを今は2人でやるような感じ。」
言われてみればそうかもしれません。理由はいくつかあると思います。
1 業務が細分化されていき、1つの業務に割ける人員が確保できない。
2 若手教員が増え、どうしても中堅教員に業務が集中するため負担感が増している。
3 そもそも教員の数が減らされている。
このように余裕のない状況で業務を行うとどのようなことが起こるか。このようなこともおっしゃってました。
「業務量の肥大化は、組織のモラル(moral)とモラール(morale)を低下させる。」
モラル(moral)は倫理観や道徳意識。
モラール(morale)は士気。
要するに学校でこのようなことが起こるわけです。
「まぁこのくらいやっておけばいいか。仕事終わらないし…。」
なるほどモラルもモラールも低下しますね。
業務量の肥大化は確実に仕事の質を落とします。だって、そうしないと終わらないから…。もちろん全てではないですが、悲しいけれどこれが現実かもしれません。教育効果も検証せずに「こなす」だけで終わっていることがたくさんあるのではないかなと思います。
教育効果の見込めないもの、惰性でやっていることはやめなければいけませんね。それが教育の質を高めることにもなるのですから。と、自分にも言い聞かせて。