たとえ子育てを間違えたとしても「悪い子」にはならない!
悪い子なんていません
自分の子育てのやり方は、合っているのだろうか?」
「将来、問題児になったらどうしよう?」
「育て方を間違って、悪い子に育ってしまったのでは?」
子育てをしていると、誰でもこんな風に悩んでしまうことがあります。
同じように教育者にも「自分の教育は、子ども達に悪い影響を与えてはいないだろうか?」と不安になる場面が、たくさんあるものです。
また、街で子どもを見て、「どんな育て方をしたら、あんなに悪い子になっちゃうんだろう!」と感じることも、あるかも知れません。
でも、ここで声を大きくして、言いたいと思います。
たとえ、子育てを間違えたとしても「悪い子」にはなりません。
そもそも「悪い子」なんていません。
みんな「いい子の面」をもっている
みんな、いい子。
みんな、いい子になれる。
今、問題を起こしている子でも、
今、噛みついたり、物を壊したり、叫びまくったりしている子でも、
ずいぶん前に始まった反抗期が、まだずーっと続いているかのような子でも、
み〜んな、絶対に「いい子の面」をちゃんともっているのです。
ここでいう「いい子」というのは、
いわゆるお行儀のいい、成績のいい子のことではありません。
自分のことが好きで、周りのことも好きで、
自分の力を発揮できて、
自分のことも、周りのことも大事に思える、
心に元気がたまった状態の、
そんな「いい子」のことですが、
誰でも、そんないい子の素質をもっています。
そもそも誰でも、もって生まれたものが、いい面と悪い面、
どちらにでも出る可能性があります。
そして、今悪い態度をとっている子は、現時点では悪い面として出ているだけなんだ、と考えたいのです。
悪い面を使って、がんばってしまっているだけ
いい面として使えるはずの素質をもっているのに、悪い面として使って問題を解決しようとしているその子は、
ギャーギャー言って解決させる方法を試しています。
ウソをつけば、
人を叩けば、
ルールを破れば、
反抗すれば…。
そうすれば欲しいものが手に入るんだ、
抱えている問題が解決するんだ、と信じてがんばっている最中です。
でもおそらく、がんばっても、がんばっても空回りをし、
周りから怒られたり、呆れられたり、嫌われたりして、ますます「悪い子の面」で生きていかざるを得ない状況になっていることでしょう。
うーん、
この負のスパイラルは、一体、どうやって作られてしまうのでしょう?
その仕組みはまた、じっくり学んでいきますが、
今日まず、しっかり心に焼き付けておきたいのは、
子育てで「こんな悪い子になってしまったのはなぜ?」と悩む場面があったとしても、その子が悪い子になってしまったのではなくて、
その子が今、信じている問題解決の方法がうまく行っていないのだ、ということです。
大切なのは「自分のいい面を使った解決策」を練ること
大切なのは、まずはその子の素質が「いい面」として使える、と信じることです。
そして、その子が、「自分の素質をいい面として使って、問題を解決する方法を見つけること」なのです。
誰でも絶対にいい面があります。悪い面の裏側はいい面です。
何かうまくいっていない時には、「この子がいい面を使って生きていく日なんて、本当に来るのかしら…?」と思えるかも知れません。
でも、大丈夫です。
幼くしてチンピラみたいな態度だったKくんも、
ダメだと言われることしかしなかったTくんも、
ちょっとのことでカッとなっていたSちゃんも、
みんなちゃんと、自分のいい面を上手に使えるようになり、お友達が増え、人に優しくなり、喜んで活動に取り組み、笑顔までかわいいキラキラした子になりました!
だから安心して下さい。たとえ今、子育てでどんなに悩む事があったとしても、大事なのはこれからです。「自分の人生を自分で楽しくする力」を育てていく、いい機会です。だから、この子はこれから変われると信じて、まずは、私達が率先してその子のもっている素質がいい面に変わったときに、ちゃんとうまくいくんだと信じることから始めましょう!
そして…、
今後、街のどこかで「なんじゃ、あの悪い態度は!」と思う子どもに出会ったら、一度「この子のいい面って何なのかな?」という目で見てみて下さい。
例えば、ガンコにギャーギャー言っている子は、おそらく、意志貫徹のできる、がんばり屋さんなのではないかな?または、あきらめない強い意志のある子なのではないかな?
この子は、そのいい面を使って、どんな風に自分を変えられるのかな?
それぞれの子どもの個性を大切にする、ってこういうことか!と感じたお話はこちら