ノンフィクションが危ない?
文春の役員の方のインタビュー記事を読んだ。
それによると、ノンフィクション分野の書籍が日本では人気がなく、危機感を感じているとのことだった。
最近のスポーツ人気、それからCD等は売れなくても音楽ライブは人気だったりする。「事実は小説より奇なり」という言葉もあるくらいなのだから、ノンフィクションはそれなりに人気があるのかと思っていたので、ちょっと驚いた。
ノンフィクション=ドキュメンタリーのイメージで、真面目で堅苦しく感じるからだろうか。
要因としては、書き手が不足しているということもあるようだけれど、出版不況で制作費が不足し、取材や調査に時間と人員を割けないし、作家自身にもそういう余裕がないとのことらしい。
人口減少で日本のマーケットが縮小し、、と言われると、つい商品をつくっている”メーカー”をイメージしがちだったけれど、こういうところにも影響がでているのだな。
出版できる数が減るだけでなく、もっと本質的な「質の低下」にもつながるのだろうから、大変な危機感だと思う。
インタビューでは、興味深い地方の書店の成功事例も紹介していた。
本のタイトルや中身が分からないように別のカバーをかぶせてしまい、書店の店員がその本の面白さだけを伝えることで、売上があがったというのだ。
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たしかに、、ドキュメンタリーって、いかにもそれらしいタイトルだったりするから、好き嫌いが分かれるのかな。
以前、社会起業家セミナーで「いろどり」という会社の社長さんの話を聴いたときに、「ソーシャルビジネスをやる時には、正義を押し付けてはいけない」と言っていた。
「正しいことと、楽しいことは、別」ということなのだと思った。
楽しくて、気づいたらいいことをしていてさらに満足!みたいなことかな。
そういう意味で、ドキュメンタリーである前に、そのストーリーの面白さをいかに伝えるか。
そのことでファンを増やして好循環をめざすということなのかなと思った。