舞妓さんの話の続き
昨日からの舞妓さんの話のつづき。
舞妓さんで特徴的で見所の一つは花かんざし。季節の移り変わりに合わせて花かんざしの飾りは変わります。美しくて季節を感じ、見ているだけではんなりとした気分になります。
上の写真は始業式の写真で、皆頭に稲穂を挿しているのがわかります。
正月 睦月【松竹梅、鶴など、始業式は稲穂】
二月 如月【梅花、節分に楠玉など】
三月 弥生【菜の花】【水仙】【牡丹】
四月 卯月【しだれ桜】
五月 皐月【あやめ・菖蒲】【藤】
六月 水無月【紫陽花・柳】
七月 文月【祇園団扇】【金魚】
八月 葉月【朝顔・すすき】
九月 長月【桔梗・萩】
十月 神無月【菊】
十一月 霜月【紅葉もみじ】
十二月 師走【まねき・餅花】
まねきとは歌舞伎顔見世にちなんだ招き書きのかんざしで、好きな役者さんに頼んでまねきのところに書いてもらったりされています。これにもち花や縁起物を飾った賑やかなデザインです。
舞妓さんは地髪で日本髪を結うところが鬘(かつら)をかぶる芸妓と大きく違うところです。髪型は赤い鹿の子が前後からのぞく「割れしのぶ」から始まり2年ほどすると、結んだ布が後ろ側からだけ見える「おふく」となり、いずれも花簪を挿します。すべてに可愛らしさ、可憐さを演出する伝統の美があふれています。
お化粧の仕方にも少し注意してもらうと、時々下唇にしか紅をさしていない舞妓さんを見ます。口紅といえば上下両方にというのが普通、つまり下唇にしか紅をさしていない舞妓さんはまだ半人前ですのしるしなのです。
舞妓さんになったばかりの時には下唇にさすことしか許されず、一人前になってはじめて両唇の紅を許されます。出会った時にはぜひ注目してください。
見につけているもので一番高いのがぽっちりと呼ばれる帯どめ。
メノウやサンゴといった宝石がついている帯どめは大変高価で、壊れたら直せる人はいないらしく、とても大事に身に着けておられます。帯や着物も比べ物にならないほど高価だそうです。
日本の四季、季節をとても大事にしている文化だなあと知るほどに思います。忘れかけている季節感を大事にしたいなと思います。5/28