山の家での豊かな暮らし1
11月の3連休は北軽井沢にある山の家に来ている。
ここに来るといつも時間が止まったような、
都会の喧騒などなにもなかったかのような、
そんな静かな時間が流れる。
山の家は、もともと旦那のおじいちゃんが購入した別荘で
別荘地エリアとして開拓された地にシルバニアファミリーで見るような家がたくさんあって管理人さんも常駐してくれているので小さな村のような感じだ。
夏はクーラーいらずの涼しさで避暑地として
秋は絵に描いたような美しい紅葉を見に
年に数回過ごしに来る。
冬はさすがに雪も積もって寒すぎるので、秋を思う存分に楽しんだ後は
管理人さんに水回りを止めてもらい(凍ってしまうので)
綺麗にお掃除をして、水とりぞうさんをそこらじゅうに置いてから閉める。
今回はその閉める日だ。
昨夜は夜8時くらいに逗子の家を出て、後部座席には娘が寝れるように毛布や枕を敷いて、北軽井沢はもう10℃を切っているというので真冬のものを衣装ケースからひっぱりだしてパッキングしてきた。準備万端だ。
と思ったら、逗子を出るくらいのときに財布を忘れたことに気づいた。
あまりにもおっきい「あ!」を発生してしまったので、
大きい音嫌いの旦那は飛び上がっていた。
でもまあ旦那いるし財布なくても別に困らへんかと思ったので
「なに!?どうしたの!?」
と驚く旦那をよそに
「いや別に。」
とさっきのあ!のテンションどこいったという感じの冷めた嫁。
私たち夫婦の日常はいつもこんな感じだ。
しばらく走ったあと旦那は眠気覚ましにコンビニで懐かしのブラックガムを買ってきた。
このガムまだあったんやー!昔お父さんよく食べてたよなー!
とか言いながら何故かテンションのあがった私はほぼ無意識に1枚とって口に入れた。
口に入れたと同時くらいに旦那が
「え?ゆみちゃんそれ食べるの??」
と聞いてきた。
なんせ私は歯磨き粉のミントとか一切無理なタイプで
ちょっとでも辛いミントが入っているようなものを口に入れた日には
「舌とれる〜!!!!いだいぃぃいいい!!!!」
と大騒ぎする人間だ。
なのに私は眠気覚ましのブラックガムを意気揚々と口に運んでしまっていたのだ。
旦那がゆみちゃんそれ食べるの?と聞いてきたと同時くらいに
「か、からいぃぃいいいいいい!!!!!!」
と騒ぎ出す嫁。
案の定が過ぎる。
何やってんのと笑う旦那。
でもまだ味が消えてないガムを口からだすのはなんかどうしても嫌で
苦虫を噛みつぶしたような顔でガムを噛み続ける私。
味がなくなったらなんとかなると思っていたが
味がなくなってからがむしろ拷問だった。
「く、口の中が寒すぎる!!!口の中が寒すぎるぅぅう!!!!」
息をするたびに、口の中からスーハーというカタカナが飛び出しているのではないかというこの感覚。これはなんだ。もはやミントではない。ミント界のハバネロか!?
もう何を言っているかわからない。とにかく今の私の口の中は、いや鼻の中までもがマイナス20℃の世界だ、、!!!いつかロンドンに行く時に経由したフィンランドでまさかの滑走路で下ろされてマイナス20℃の世界にロンT一枚で降り立ったときのことを思い出した。ふぃ、フィンランドや!!!
うるさいwと横目で笑う旦那にはかまう余裕もなく
しばらくしてようやくスーハーが落ち着いて
めちゃくちゃ目も覚めて(ブラックガムのお望み通り過ぎる)
あーまじ極寒やったわぁ、、と一息つく私。
そしておもむろに持ってきていた水を一口
そう、まだブラックガムの本領発揮を知らずに。
!!!!!!!!!!!
ぐぅぅぅぅあああああ!!!!!!!!!!!!!!!!
喉を抑えてうめきながら突然悶えだす嫁。
水を飲んだことで、喉に浸透していたであろうブラックガムの成分が猛威をふるい、喉の温度がいっきに氷点下に達したのだ。
「(の、喉が凍傷する、、!!!!!!!)」
声にもならないその叫びがうめき声となってぐぅうぁあああああと車内に響きわたる。
「し、しぬかと思った、、!!!!_:(´ཀ`」 ∠):」
でしょうねという顔で大爆笑する旦那。
結果、旦那もすっかり眠気が飛んだようで
無事4時間半のドライブを経て0:30頃に山の家に到着。
ブラックガム、効果ありすぎるぜ、、!!
※山の家の話を書こうと思ったのに気づいたら到着するまでのしょーもない話で終わってしまった。2があるかわからへんけど、今回の話は1にしておこう。
つづく。
かも。