母とわたし。
おととい、母と2人で山あいのカフェにランチを食べに行った。
そのとき色々と思ったことは自分の中に留めておこう🫧と思ったのだけど、昨日授業参観やら図書館やら内職やら色々してたらもう既に記憶が薄れつつあるので(早い)、自分の記録として残しておくことにする。
わたしと母は、基本的にそんなに相性がよくない。
長女同士のぶつかり合い、みたいなものだろうか。
実家にはよく行っているし全面的に頼っているのだけど、面と向かって話をすることが苦手なのだ。
それはたぶん、母も。
子供たちとか、妹とか他の人を交えて出掛けたり話をしたりすることはもちろんあるけど、2人きりでどこかへ行って話すなんてこと、振り返ってみても18歳で家を出てから一度もないと思う。
(それこそ大学の入学式以来だろうか…!)
いまも実家に暮らしている妹は母とよく旅行に行くのだけど、その度に「お母さんと2人きりで2日間?3日間?ムリムリっ!!妹よくやるな!」と密かに思っていた。
だから「明日しごと休みだけど、ランチでも行く?」と言われたときは、えっと思った。
でも、何となく母と話したいタイミングだったこと。
行き先がわたしの行ってみたかった自然豊かなカフェだったこと。
何より胃の不調で頭もよく回らなかったことから(苦笑)まぁ行ってみるか、という気持ちになり、車で1時間弱のカフェに向かうことにした。
その日の午前中も胃が絶不調で気分もビミョーだったので、車の中ではほとんど喋らなかった。
普段のわたしだったら「なにか話題を考えねば…!母がノってくるのはどんなことだろう」なんてことを半分無意識に考えて緊張しちゃうんだけど、その日はそこまでの余裕がなかった。
だけど、それでも大丈夫だった。
わたしが何も話さなくても、母が不機嫌な様子は特にない。
なーんだ、こんなんでもいいのか、と少しほっとした気持ちになった。
カフェに到着。
人が沢山いて「しんどくなったらどうしよう!」と焦ったけど、店内が満席だからとテラス席に通してもらえた。
暑かったけど緑に囲まれた鳥の声しか聞こえない、気持ちの良い空間だった。
美味いランチを食べながら、わたしは思いの丈をポツポツと話した。
母は、今度妹と行く旅行のホテル予約をするため、30分ほど奮闘していた。その間たぶんわたしの話は聞いていない。笑
早くよくなりたいなーと思うこと。焦りがあること。頑張ってはいけないと言われるけど、そしたらどうしたらいいか分からないこと。
どうせまた「ふーん」と言われるんだろうなーと思いながらも、もう隠すことはないんだからと、夫に話すように色々話した。
そして、母も話し出す。
「お母さんの職場の〇〇さん(名前はよく聞くひと)の奥さんも、障害年金もらっていて、幼稚園の参観なんかは全部パパである〇〇さんが行ってるよ。」
「前少し働いていた●●さんの奥さんとお母さんもメンタル疾患があって、だから自然豊かなところに移住したんだよ〜」
「⭐︎⭐︎ちゃん(わたしの昔の友達)のママも、シェーグレン症候群って言ってたよ。見た目には分からないけど、倦怠感がすごくて起き上がれない日があるって言ってた。」
どれも初めて聞く話だった。
「だから、おゆみだけじゃないよ。結構周りにたくさんいるよ。」
こう言われたとき、目から鱗が落ちるかと思った。
え……わたしのこと恥ずかしいと思ってたんじゃなかったの…!?
母がわたしの体調の話を「ふーん」とか「よくなるといいねぇ」とか人ごとのような感じで聞いていたのは、メンタル疾患を持ってしまった娘のことが恥ずかしいからだと思っていた。もうそんなこと言わないで、と無言の圧力をかけられてるというか。ずっとそう思っていた。
でも知人の話をする母は、その人たちのことを蔑む様子もなく、ただ普通にそんなこともあるよね〜という感じだった。
もしかしたら母、本当はもっとニュートラルな考え方で、ただただ忙しかったからそういう対応になっていただけ…!?と、今まで思いつきもしなかった新しい考えが自分の中に出てきたのだった。
帰りは、近くの産直市場に寄った。
わたしは何かを育てるのが好きで、大きな椎茸の原木を買おうか真剣に悩んでいた。(結局夫に相談してからにしよう、と買わなかったのだけど。)
隣で母が「お母さんは、育てるということをしようと思ったこともないし、向いてない。子育ても全然向いてないしね〜ははっ」と言った。
これにもわたしは、ちょっとびっくりした。
わたしから見た母は、とてもよくデキる人だ。
60歳を過ぎた今も正社員で朝から晩まで働いて、6時間あるかないかの睡眠で一切の家事を担っている。
冷凍食品や出来合いのものを買っているところはあまり見たことがないし、食卓にはいつも5品ほどのおかずが並ぶ。
わたしはどこかで同じようにできないことで引け目を感じていたから、母でもそんな風に感じることがあるんだ…と、なんかちょっと、豆鉄砲をくらった感じになったのだった。
本当に、不器用な親子だね。
この日を境に、母と仲良しになりました⭐︎なんてことはないだろう。
でも二段階くらい、話しやすくなった気がする。
また2人で話したいな、という思いもある。
いまはきっと、それで十分だ。
そう思ったことを忘れそうなので、ここに記しておく。