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日記の自動描画に見るシュルレアリスム的要素(フリーダ・カーロの日記#3)
フリーダ・カーロの日記には、絵画の下絵やいたずら書き等、数々の素描が描かれています。彼女の線画に描かれる宇宙観や思想感は不可思議で目が離せません。
たとえばこちら。
![フリーダ 日記](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/51252129/picture_pc_607c767eddcc113005c7daccb1d5d3b1.jpg)
P.38 EL DIARIO DE FRIDA KAHLO:UNA NUEVA MIRADA, La vaca independiente
青インクで描かれた複数の点と線の結合からなる暗示的な描画。点と点をつなぐ線から現れる面は、ダイヤモンドの多面体の一面を見ているような印象を受け、点は大きくなったり小さく密集したりして、どこか人を不安にさせます。
右上に描かれた人物の顎からは手が垂れ下がっています。中央左側には、下まぶたから生える長いまつ毛に大きな瞳が描かれ、右には123と連続していく数字が書かれています。左上段と下段にある渦巻のような円は太陽、もしくは花のようにも見えます。
ここに現れる線画は、日記の数ある描画の中で特にシュルレアリスムと言われる要素を強く表れたものに思えます。それは、たとえ本人が意識していなかったとしても、です。