
紅茶の日に寄せて〜詩歌アラカルト #紅茶のある風景 #詩歌
#11月1日 は #紅茶の日 と知った。
私は詩歌と紅茶が大好き。
そこで今までに作った紅茶の詩歌をいくつかまとめてみることにした。
① #俳句
秋去りぬ紅茶の香りさせたまま
風邪声に蜂蜜紅茶たてまつる
花疲れアールグレイに癒しけり
② #三角定規詩
ばらの香りの紅茶にはちみつを
少し溶かしてピアノ曲を流し
えらぶ文庫本は江國香織の
短編集それも初期のもの
ひんやりとなつかしい
物語が初冬に似合う
そういえばいつか
あなたは妖精を
みたと言った
この茶器を
使うたび
それを
思う
の
③ #短歌
朝の紅茶がうつくしく澄みてゐしことを誰にも告げず暮れたり
誰からも忘れ去られたやうな午後ばらの香りの紅茶を淹れる
わたくしのなかの少女を灯しつつロシア紅茶をのむ春の夕
草の香の紅茶のみつつ眺めをり窓にあふるる五月のひかり
見てゐるのか見られてゐるのか窓際の席にてひとり飲むダージリン
アッサムの茶葉ほぐれゆく時の間を視線を注ぎあつて待たうよ
このやうに居なくなりたし角砂糖紅茶のなかに溶けてゆきたり
④ おわりに
こうしてまとめてみると、ほとんどが一人で紅茶を飲んでいるシーンだ。なんだかちょっと淋しそう。でも、それはそれだけ紅茶が一人の時間に寄り添ってくれる飲みものだということだと思う。孤独を豊かに生きるとき、紅茶が傍にいてくれる。