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母子分離不安症の娘4

※このお話は私の長女が当時小学1年生になった頃のお話です。(現在は回復しております。ご安心ください)



スクールカウンセリングは誰のため?

スクールカウンセリングを受ける理由は何だと思いますか?子供のため?学校に行かせるため?

相談内容にもよるとは思いますが、今回の件では違うと思います。

私は実際にカウンセリングを受けてみて感じたことは、親のためのカウンセリングだった。と言うこと。

実際、長女はカウンセラーに会ってから学校に行けるようになるまで何度かカウンセラーの方とお話はしましたが、特に学校の事や友達のこと、勉強の事は一切と言っていいほど話していません。

たわいも無い会話。特にお家では何して過ごすの?とか何が好きなの?など。本人の好きな事を聞いている事が大半だったのです。

初めは長女も学校のそばにも近づけないほど学校が大嫌いでしたので、まず近くの公園まで歩くこと、関係のない場所へ向かう時に学校前を通るなどカウンセリングを私が受けた上で学校まで行くための練習をしていたわけです。

長女は学校に不満があったでしょうが、カウンセラーの方とは一切その話はした事がありません。

学校は楽しい場所があるんだよ。カウンセリングルームは学校とは関係のない場所だよ。といったイメージを持たせるように話していました。

親のためのカウンセリング。だからと言って私はカウンセラーの方に一切それはダメ!と言われたことはなく、寧ろお母さん凄いです!素敵な考え方ですね!それで行きましょう!!

もう誉め殺しの域でした。

こうした方がいいですか?これはしない方がいいですか?と尋ねても、それで大丈夫ですよ!して貰って大丈夫です!と言った感じで肯定しかされませんでした。

自分がダメだから娘は学校に行けなくなってしまったんだ。と自分を内心責めていましたが、どんどんカウンセラーの方に励まされ、私が前向きに先が明るく見えるようになった気がしていった事が娘を救う大きなきっかけになったのかもしれません。

でもこれは私がいいカウンセラーの方に巡り会えたというのもかなりあると思います。実際にその後何度かカウンセラーの方が変わってしまい、なんか違うんだよな…。という気持ちになったのも事実。

本当に明るくて、親身で、優しくて、温かいカウンセラーさんだったからこそ、私は前向きになれたし、娘の心のタンクを埋めていくことが出来たんだろうなと思います。

夏休みの作戦

1学期は学校に近づく事も出来ず、何とか宿題が出来るようになるまでは回復していました。全てとは行きませんでしたが、ご褒美が宿題をしないと出来ない条件にしていたので、その為に頑張っているというような感じでした。

並行してカウンセラーの方と月2回くらいのペースで話を進めていたのですが、ある日カウンセラーの方からある提案がありました。

「夏休みに学校にいくのを目標にしましょう」

それまで長女の心のタンクを満たすことに集中していた私は、急な高めのハードルに内心ビックリしていました。

「え、そんな事。で…出来ますか?」

「大丈夫です!長女ちゃんはもう充分タンクは満たされていますよ!」

カウンセラーの方は私の不安気な問いに間髪入れずに答えました。

確かに長女は不登校になり初めの頃よりも生き生きしていました。箱庭もやってみたいと言っていたし…学校に近寄れないのはお友達がいるから。とも言っていました。

夏休みなら子供たちもいないし、行けるかもしれない。

そんな自信がカウンセラーの方の間髪入れない返答に沸々と湧いてきたのを覚えています。

その事は担任の先生にも伝わり、重大なミッションへとなったのです。

親たちの言動に疑う長女

先生が毎日のようにプリントや宿題を持ってきてくれていたのですが、その時に保護者向けの給食会に娘と一緒に行ってみたいという話を先生とコソコソ話していました。

するとこっそりそれを長女が盗み聞いていたようで、私が話を終えてリビングに戻ると不貞腐れた顔で私を睨みつけてこう言いました。

「作戦って聞こえた…。私のこと学校に連れていく気なんでしょ。」

聞いてたのか…厄介だなぁ。と思いながらも

「長女が学校が楽しいって思えるように色々先生は考えてくれているんだよ。別に無理矢理連れて行くような事はしないから大丈夫だよ」

娘はふぅん。と言った様子で尖らせていた口を元に戻しました。

ふぅ、危なかった。笑

なんだか悪い事を企んでいるような気分でした。


続きます。


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