母子分離不安症の娘3
※これは長女が小学1年生の頃に不登校になったお話です。現在は回復していますのでご安心下さい。
スクールカウンセリング
不登校になった後、先生にスクールカウンセリングを勧められました。子供だけでも、親だけでも利用できる学校のカウンセリング制度。学校の先生ではなく、派遣されて来ているカウンセラーの方が相談に乗ってくださいます。
その時はまだ長女は学校へは絶対に行きたくない状態だったので、私一人でカウンセリングへ行ってみる事にしました。
はじめてのカウンセリング
初回はヒアリングがある為1時間半ほど話をしました。長女は学校に行くのも嫌だったので、家で留守番する。との事。
仕方ないので動画を観せて待たせていました。
カウンセラーの方はとても明るい方で、部屋に入るとすぐににっこり優しい笑顔でお迎えしてくださいました。
家族構成や長女の現在の状態、どのように過ごしているか、学校に対してどう思っているのか、どのくらい家族は動けるのか。など話を聞いて貰いました。
不安がずっと募っていて、専門の方に相談するのも初めて。
「娘の状態を見て、ネットでも調べてみて、私的には母子分離不安ではないかと思うのです。」と話しました。
カウンセラーの方はずっとウンウン返事を返してくれていました。
「お母さんの言うと通り、私も母子分離不安ではないかと思っていました。長女ちゃんは心のタンクがとても大きい子で、そのタンクは子供たちによって大きさが違うのでたまるスピードも違うんです。でもそれがいっぱいになったら絶対に凄い力を発揮できる子だと思います。今は大変だ思いますが、必ずお子さんは元気に学校へ行けるようになるので一緒に頑張っていきましょう!長女ちゃんクラブを作ってみんなで応援してあげましょうね!」
その言葉で私はこの方が私たちを救ってくれる救世主なんだと感じました。その時一気に涙が溢れてしまい、大丈夫、大丈夫よ。とカウンセラーの方は最後まで笑顔を崩さず私に接してくださいました。
これからの作戦
まずは長女をカウンセリングに連れて行くことが目標でした。その為にはまず学校までの道のりを歩かせることからです。
学校が見えると頭痛や気持ち悪さが増してしまうため、無理には連れて行けません。少しずつ距離を伸ばして、無理矢理連れて行くという行為をしない事を信用してもらうところから始めなくてはなりません。
子供に大人気な「箱庭」
カウンセリングの部屋には箱庭があり、教室の机くらいのサイズの浅い木箱の中に砂が敷いてあります。サラサラで触るととっても気持ち良いです。砂浜の砂を焼き処理したものだそう。
その横には大きな棚があり、棚の中には動物や車、家や植物などの小さな置物が沢山並んでいます。それをこの「箱庭」に並べていき、自分だけのワールドを作るのです。
これは遊べるだけでなく、子供の心理状況も知る事ができます。精神状態が限界まで行くと、動物を1匹「箱庭」の真ん中に置くだけの子もいるそうです。カウンセリングを重ねて行くとドンドン置くものが増え、最後には素敵な自分だけの世界が出来上がる。とっても素敵な材料です。ただ結構揃えるには費用がかかるらしく、全ての学校には置いてないそうです…。そのカウンセラーの方は少しでも多くの学校にこの箱庭を置いて欲しいと言っていました。
この「箱庭」は、カウンセリングを受ける子だけでなく、私の学校では休み時間に部屋が空いていれば遊んでも良いそうです。結構人気なようで、カウンセリング中です。の看板を出していても覗きに来てしまうそう。
子供の想像を膨らませる魅力的なアイテムです。
長女の反応は…
これは長女も喜びそうだと思いました。
帰宅してすぐに長女に話すと「やってみたい」と言っていたので、少しですが学校へ行く希望が見えた気がしました。
「カウンセリングの教室で箱庭をする為に、学校へ行く練習をしようか。」と長女と話し、カウンセリング教室まで行けるようになったらご褒美にガチャガチャしようね。と約束もしました。
ご褒美に物をあげる事、後日カウンセラーの方とこの話になったのですが、達成感を味わうためにもちょっとしたご褒美はとても有効なのでやってもらって大丈夫ですよ!と言われました。
その次の日から、登下校時間を避けて学校までの道を散歩する習慣が始まりました。
続きます。
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