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発見・私は団体旅行に向かない人間だった

9月19〜20日

アテネに2泊。

この街には、20年ほど前に来たことがある。主だった観光地は以前も一通り行ったのだが、改めて市内観光。

コロナ明けから、特にパルテノン神殿は人出がすごいらしい。朝早めに出たけれど噂通りの人混み。もみくちゃ状態で神殿への階段を登る。オーバーツーリズム問題、ギリシャはどうなんだろう。

急階段にギュウ詰の人
古代の音楽堂。素晴らしい👍
パルテノン神殿の、ここが正面
アクロポリスの丘からエーゲ海を臨む

神殿には併設の博物館もあって、なかなか凝った造り。

ふと足元を見たらガラス張りだった! 高所恐怖症の私、足がすくんだで。よく見ると、ところどころヒビが入ってたよー
その足元では、発掘作業が行われている。
3階は全体がパルテノン神殿の実物大模型になってる。ホンモノとレプリカは半々ぐらいだそうな
こちらはガラスケース入り。神殿が造られた当時の作業用の機械模型


発掘された像が、ケースに入れられずにむき出しで置いてある。2500年前のホンモノだよ? すごいことだと思う。


ギリシャ的雰囲気が漂うプラカ地区もお散歩しました。

小道がいちいち雰囲気あるのよね
かわいい小物のお店がたくさんあって、ついに財布の紐のリミッターが外れた
古い教会


今回再訪して驚いたのは、アテネの変わらなさだ。
神殿への入場がバーコードチェックになるなど、時代に応じた変化はあるのだけれど、街のたたずまいは驚くほど変わらない。日本は、数年ぶりに訪ねると街の様相が一変していることが多いのだけれど、それとは対照的。建物が石造りというのも関係あるのかな。

スクラップ&ビルドは経済を回す方法でもあるのだろうが、諸設備を長く大事に使いながら経済を回すことを、考えてもいいんじゃないかな。日本は十分豊かな国なんだから、そろそろ「常に成長すべし」というくびきから逃れてもいいのでは?と思うのだ。
まあ、ギリシャは財政破綻した国なので、お手本にはならないかもしれないけれどね。

神殿は夜になるとライトアップされる。これも昔から
道路には50メートルおきぐらいに、キオスクと呼ばれる小さな売店が。日本のコンビニより数が多い


ところで。

14日にケープタウンで船を降りてから、いわゆる団体旅行の体で旅をしている。三十数人の集団で動いているが、まあ色んな人がいるもんだ。

集合時間を決めても、必ず遅れる人がいる。添乗員さんが口を酸っぱくして「勝手に動かないで私の指示に従って」と言っているのに、わたわた勝手に動く人がいる。やっとそろってさあ出発というタイミングで、スーッとトイレに消えちゃう人がいる。
もうね、笑っちゃうような珍道中。イライラしても仕方がないので、もはや面白がっているけど、添乗員さんの心労いかばかりかとご同情申し上げる。

団体旅行は随分久しくしていなかった。私はやっぱり、団体旅行よりフリーな旅がいいなあ。

呆れるような行動を取る人がいるのは別にいいの。マンガ読んでるみたいで笑ってる。だけど、団体旅行は観光地をパッパと回って、写真撮ることが唯一の目的になっちゃうんだよね。
みなさん、有名、名物、美しいと聞くなり、我先にと写真を撮る。それで、ほい次ほい次、と連れていかれる。

勝手に動き回る人だけじゃなくて、非常識なクレーム入れる人や、いつもブツブツ不満言っている人もいるから、ツアー主催者にすれば大過なく有名どころを回るのでいっぱいいっぱいなんだろうね。
しょっちゅうはぐれ者が出るから、よそ見するな、横道に入るな、と言われる。周りはみんなスリ!ぐらいの勢いで脅かされる。

だけど私は、横道に入りたいんだな。

名所旧跡はもちろん行きたいけど、アリバイ的に写真撮るだけじゃ物足りないの。よそ見しながらヘンなものを見つけたいし、不思議に思ったことは地元の人に聞いてみたい。

ヘンなものというのは、例えばこういうの。飛行機の座席のポケットに、前客が突っ込んだゴミが残ってた。こういうこと、日本では絶対にないなと思うと、面白くてニヤニヤしちゃう


ずっと自覚はしているのだけれど、人と関わるのがあんまり好きじゃないというのもある。イケイケのおしゃべり好きに見えるらしいけど、実は一人で過ごしたい。そのくせ、人のことはチラチラ覗き見したいというね。

そうか! 私は団体旅行が好きじゃないというよりも、団体旅行に向かない人間なのだな。
新しい自分発見だ。

飛行機はそろそろローマに着く。
これから3日間、ローマ周辺で名所巡りをしてまいります。


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