夢乃くらげ

退廃的なひと棚の古本屋「それの留まりそうな澪標」/パートナーとの文芸サークル「うにゃむにゃ」をやってる人 ※基本的にコメントへは返信しません

夢乃くらげ

退廃的なひと棚の古本屋「それの留まりそうな澪標」/パートナーとの文芸サークル「うにゃむにゃ」をやってる人 ※基本的にコメントへは返信しません

マガジン

  • 嫉妬のインタビュー

    「あなたにとっての嫉妬って何ですか?」と、夢乃くらげが聞いた記事と、それに関係する記事。

  • 主催イベントについて

    夢乃くらげが「うにゃむにゃ」としてイベントを主催したことに関する記事たち。

  • インタビュー記事

    わたしがインタビューしたり、されて書いた記事たち。嫉妬に関するインタビューは、別のマガジンでまとめています。

  • よく読まれている記事

    なぜ、よく読まれているのか分からない。誰か理由を教えてほしい。

  • 自己紹介記事

    定期的に投稿される自己紹介記事たち。

最近の記事

しばらく、さようなら。

文章が書けない。SNSに載せたいことも無くなってきた。わたしは書くことから離れつつある。 書きたいことも、書かなきゃ落ち着かないこともない。何も無い。 もう何年も療養しているけど、もう前のように動くことはできない。そう考えると、書けないのも仕方ないと思えてくる。 高校生のとき、「お小遣い稼ぎになる」と先生に渡された賞に応募しておけば良かった。元気な内にいろいろ書き溜めておけば良かった。もっと自分のために時間を使いたかった。 わたしの人生は、まだ続いてくれるだろうから、

    • わたしの輪郭を擦って

      わたしは忘れっぽい。数日前のことが完全に抜け落ちていることもあるし、話したい言葉が出てこなくて話を中断したりすることもある。 わたしの中で記憶は、とりとめもなくそこら辺に散らばった写真の山みたいなもので、その中に腕を突っ込んでガサガサしながら探すのだ。 最近の記憶は、比較的、山の上の方にあるので見つかりやすいが、すぐにどこにあるのか分からなくなる。 刻一刻とわたしの体験は過去になる。生きていると常に記憶という写真が溜まっていく。そのため、どんどん散らかっていくのだ。

      • わたしはどこにいるのか

        「どこからが自分で、どこからが他人なのか」 こんなことをよく考える。わたしたちは見たり触ったりして、自他の境界線を確認することができる。しかし、見えているものが人間の全てではない。 例えば、誰かが「面白かった物語の感想を話している」とする。それをわたしは聞いているわけだが、聞いているうちにどんどんよく分からなくなってくるのだ。 なぜか混乱してきて、整理できない。そのまま話がどんどん進むので、余計に分からなくなっていく。 最近、そういうふうになることが、少し増えてきた。

        • それの留まりそうな澪標

          7月7日の七夕から、わたしはパートナーと一乗寺BOOK APARTMENTというシェア型書店へ入居している。正方形の棚をひとつかりて、そこで本を売る。そういった棚がズラっと並んでいる本屋だ。 わたしはそこで「うにゃむにゃ書店」という本屋をパートナーと始めた。「うにゃむにゃ」というのは、ふたりの文芸サークルの名前だ。 主にZINEを売ることを想定した棚であった。最初はZINEのみ置いていたが、途中から古本も置くようになった。写真は古本とZINEを並べている状態。 わたしの

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        • 嫉妬のインタビュー
          11本
        • 主催イベントについて
          7本
        • インタビュー記事
          6本
        • よく読まれている記事
          6本
        • 自己紹介記事
          8本
        • イベント参加に関する記事
          18本

        記事

          リセットしたいという衝動と決意

          みなさんは「全てをリセットしたい」と思ったことがあるだろうか。わたしは今まさにそういう気分だ。 「全てをリセットしたい」と言っても、内容はいろいろ考えられる。わたしの場合は、LINEやSNSアカウントを削除し、住んでいるところも職場も変え、付き合う友人さえも変えたいという感じだ。 何もかもを変えたい。リセットしたい。とにかく、生活そのものを変えてしまいたいのだ。 この「リセットしたい気持ち」は、数年おきにやってくる。毎回、急にそういう気持ちになるのだ。その度にできる範囲

          リセットしたいという衝動と決意

          一日店長イベントコラボ企画やります!

          来週開催の夢乃くらげ一日店長イベントにて、コラボ企画をやることになりました! コラボしてくれるのは、一乗寺BOOK APARTMENTにて棚主をされている「ともしび古書店」さん! ともしび古書店さんは、一乗寺ブクアパにおいて、わたしが最も好きな棚で、幻想文学などを揃えておられるところです。 わたしもですが、一乗寺ブクアパに入居し、ひと棚の本屋さんとしてオープンされています。 そんな、ともしび古書店さんから、なんとお声がけいただきまして、コラボ企画をやることになりました。

          一日店長イベントコラボ企画やります!

          鬱転したくらげ

          なんだか疲れている。部屋の中を移動するだけのことがしんどく、ゆっくりとしか動けない。身体が重い。マットレスに横になって、わたしは思った。 「うち、障がい者やったんや。忘れてた」 わたしは精神障がい者で双極性障害と診断されている。昔は神経症だと言われていたが、今はそう言わないらしい。 子どもの頃から精神的に不安定だったので、健康だったことはないと思う。わたしの人生は悪い意味では滅茶苦茶、良い意味では波乱万丈と言えるだろう。 最近は、数ヶ月くらい調子の良いときがあって、一

          鬱転したくらげ

          嫉妬はしても「仕方ない」ー嫉妬インタビュー3 ミツキさんー

          「嫉妬インタビュー」とは、夢乃くらげがいろんな人に「あなたにとっての嫉妬とは何ですか?」ときいているインタビューです。 今回、インタビューさせていただいたのは30代のミツキさん。 一乗寺ブックアパートメントというシェア型書店にて、棚主をされています。 元々、面識はあったのですが、しっかりお話しするのは初めてでした。ミツキさんはクリームソーダを食べつつ、インタビューしました。実はインタビュー中に何かを食べるのは、わたしのインタビューではよくあることです。それくらい緩くやっ

          嫉妬はしても「仕方ない」ー嫉妬インタビュー3 ミツキさんー

          幸せな未来のために

          わたしの人生は、波乱万丈だった。保育園のときから性別違和があり、虐待といじめの日々を送ったことで小学生で慢性的な希死念慮を持つようになった。 中学生になると飛び降り自殺をし、翌年は脳腫瘍で手術。高校は夜間の定時制に進学した。 わたしはそこでやっと、人生が楽になった。高校にはわたしを蹴る人も、暴言を浴びせる人もいない。当たり前のように「おはよう」と挨拶ができる。わたしにとってこの環境はすごくありがたいものだった。その上、いろんな機会に恵まれた。 生徒会にたまたま入り、クラ

          幸せな未来のために

          夢乃くらげ一日店長イベントやります @一乗寺BOOK APARTMENT

          久しぶりのイベントをやります。その名も「夢乃くらげ一日店長イベント」。 一乗寺BOOK APARTMENTにて一日店長になります。 会場となる一乗寺ブックアパートメントは、棚を貸してそれぞれの棚主が選んだ本を売るというシェア型書店です。 シェア型書店ではありますが、新刊もあり、コーヒーやオレンジジュース、ビールなど飲み物もあります。 イベントは通常営業と並行して行うので、本や飲み物の販売もあります! 物販あります 今回は物販もやることになりました。最初は何も考えていな

          夢乃くらげ一日店長イベントやります @一乗寺BOOK APARTMENT

          十数年ぶりに読書を再開して

          先月の七夕の出来事。わたしは偶然、十数年ぶりに服部まゆみの「罪深き緑の夏」に出会った。 その本は、服部まゆみの本の中でも、特に印象的だった作品。その上、また出会うなんて、微塵も想像していなかったために、再会が嬉しく、喜びのままにお迎えして、一晩で読み終わってしまった。 その日から、わたしは十数年ぶりに読書を再開した。 一ヶ月と少しの間に三十冊ほどの本を迎え、毎日、読書をしている。こんなに楽しいことを十数年も忘れていたなんて驚きだ。 わたしは幻想文学と呼ばれるものが好きな

          十数年ぶりに読書を再開して

          女性に「生まれたかった」ー嫉妬インタビュー2 Nさんー

          「嫉妬インタビュー」とは、「あなたにとっての嫉妬とはなんですか?」と、夢乃くらげがいろんな人に聞いているインタビューです。 今回、インタビューさせていただいたのは、30代のNさん。わたしのSNSの投稿から連絡をいただき、インタビューすることとなりました。 今回は今までの記事とは違って、会話形式でインタビュー内容を載せたいと思います。良ければ、最後まで読んでください。 最初にみなさんに聞いていることがあって。そもそも嫉妬しますか? しますね。人間だもの。基本的に女性に嫉妬し

          女性に「生まれたかった」ー嫉妬インタビュー2 Nさんー

          物思いにふける夜にあなたを想う

          わたしはパートナーにおやすみを告げると、明かりを暗くして、ソファに座り、フジコ・ヘミングの亡き王女のためのパヴァーヌを聞く。 フジコ・ヘミングという人は、わたしがなりたい人間像に近くて、不思議と憧れのある人物だ。 そんな人のピアノを聞きながら、あれこれ考える。 夜は静かだ。誰も彼もが眠ってしまって、あらゆるものが止まって、音がしなくなる。そんな静かな夜が好き。 静寂が訪れると、気持ちも穏やかになって、好きな音楽を聞きながら他人の存在を忘れてしまえる。 そんな中でひと

          物思いにふける夜にあなたを想う

          「悔しさ」と付き合う方法は言語化すること - 嫉妬インタビュー 1 しょーいちさん

          嫉妬についてのインタビューを再開しようと思ったのは、最近のこと。元々は2年前に「嫉妬がわからないから、他の人に聞こう」と思い、始めたのだった。 とりあえず、知っている人から再開するつもりだったのだが、いろんな縁があって、はじめましての方とお話しすることに。 記念すべき、再開ひとつめのインタビューはしょーいちさん(30代)だ。 DMでやりとりしてから、数日後にインタビューすることとなった。開始前は緊張していたが、始めてみるとしょーいちさんは緊張していない様子。それに影響され

          「悔しさ」と付き合う方法は言語化すること - 嫉妬インタビュー 1 しょーいちさん

          2年ぶりにインタビューしました

          今日、久しぶりにインタビューをした。テーマは「嫉妬」。 初めて話す人なので、開始前は緊張していた。「ちゃんと質問できなかったらどうしよう」とか「変な間を作らないようにしなきゃ」とか考えると緊張してきて、更に緊張する。そんな感じだった。 しかし、通話を始めると緊張は無くなった。なぜだか、分からないが、わたしはいつも本番前だけ緊張するのだ。 「こんばんは、はじめましてー」 インタビューを受けてくれる方が話しやすい雰囲気だったので、開始早々、わたしは安心できた。 最初に少し

          2年ぶりにインタビューしました

          私小説「死にたい気持ち」を投稿して

          さっき、だいぶ寝かせていた私小説を投稿した。 小説を書くのは初めてではない。しかし、かなり久しぶりだ。初めて書いた小説は、高校の授業で課題として出したもの。原稿用紙が返ってきて、端っこに「シュールレアリスムですね」と書いてあったことを覚えている。 そのときも私小説を書いた。わたしが書く小説は、だいたい私小説である。他の文章もそうだが、基本的には自分の体験を書いている。自分が持っているものを文章化し、それなりにパッケージして出している感じだ。 なんだか、そういうことをやる

          私小説「死にたい気持ち」を投稿して