知識と経験で見る世界の広さが変わる
朝ワイドショーを見ていたら中国と台湾の関係について議論が交わされていた。
普段の私だったら多分「つまんないな〜」って思ってチャンネルを変えてしまっていたと思う。
でもここ数年、たくさん海外をまわってきて、私は中国も台湾も香港もマカオも行っている。
香港で経営をしているお友達もいるし、
台湾は親日家の人が多くて楽しかったし、
マカオはカジノで1万円が息を吸うように消えたなぁ。
そんな思い入れもあったりして、最近騒がれている香港や台湾の問題に興味がわき、改めて勉強をしてみようと思った。
いつもわかりやすい説明をしてくださる池上さんの本がちょうどプライムリーディングで読めたので読み始めたのだけど、なんか全然私知識なかったな、と思った。
めちゃくちゃわかりやすくて面白い本なのでおすすめ。
香港、台湾は今も中国と同じ国だ・違う国だ、と争っていて、旅行に行ったらパスポートにスタンプはもらえるのに、オリンピックでは国ではなく「地域」として紹介される。台湾を国として認めている国はわずか15ヵ国。
実は私、理系なので日本史も世界史もからっきしだめで、最近世界を周り始めてやっと歴史に興味を持てるようになった。(理系だったので歴史をあんまり勉強しないまま学生を終えてしまった)
もう少し海外旅行をしながら勉強できる環境にあったら、学生の時にもっと世界や歴史に興味を持つことができたんだろうな…
この池上さんの本を読んだらワイドショーで議論されている内容がスルスル頭に入ってきてびっくりしちゃった。
人間が知識がないものに対しては興味を抱かないし、自分が無関心であるということは無意識だから「物を知らない」ということは恐ろしいなと思った。
逆を言えば、興味を持つことができると途端に世界が広がる。
今まで全く興味を示さなかったことが自分の中にストンと入って来た時、ありきたりな表現だけど「世界が広がる」。
自分の知識の量で自分の世界の広さは決まってしまうんだと思った。
だからもっと世界を回って、もっと知識と経験を増やしたい。その度に私の世界はぐんぐん広がっていく。
行ったことがない国よりも行ったことがある国の方が想像できるし、興味がわくからもっと勉強したくなる。
きっと死ぬまでそうやって世界を飛び回ることになるんだろうな。まだまだ知らない世界がたくさんあると思えるのが楽しい。
先月、広島に行った。
初めての原爆ドーム。
原爆ドームは「わ〜本物だ〜」くらいの感想だったんだけど、資料館の方がえぐかった。
被曝した人たちの当時の様子が書かれていて「黒い爪が生える」「歯茎から出血が止まらない」「毛髪が抜け落ちる」「皮膚に赤い斑点が出る」などリアルな描写、写真、絵などが展示されていた。
正直気分が落ち込んでしまってお腹が痛くて吐きそうになってしまったので隅々まで見られなかったのだけれど、やっぱり知識の大切さを改めて感じた。
世界中の人間が一度この資料館をじっくり見れば戦争はなくなるんじゃないかと思った。
きっと「知らないからそんなことが言える、できる」ということがたくさんあるのだと思う。
どれだけ悲惨なことなのか、どれだけ辛い思いをした人がいるのか、それを知識として知っていたら、もっと多くの人とわかりあおうとできるんじゃないかな。
役者という仕事をするにあたって、私は物を知らなすぎると思った。
自分ではない誰かを演じるのが役者という仕事なのに、その「誰か」を具体的に想像するための知識や経験が圧倒的に足りていない。
その想像はきっと相手を想像することであり、他者への優しさにも繋がる大切な物なのだと思う。
もっともっと自分の世界を広げなくては。
大人になってからの方が勉強が楽しいです。
ちなみにこの池上さんのシリーズ、中国・香港・台湾以外の国のはプライムリーディングに入ってなくて泣いてます。次はロシアでも読むか〜〜