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桜田夢子
2022年8月7日 17:14
「テレビの明かりを見てるとね、戦争を思い出すんだよ」仕事で飯田橋の川沿いを歩いていたら、おじいちゃんの言葉を思い出した。たぶんテレビの明かりが野火か何かに見えたのだろう。そのとき既に90歳を超えていたおじいちゃんは、以前より暗い言葉を口にするようになっていた。お母さんは「もうちょっとボケているのよ」と言っていたけれど、私はそんな風には思えなかった。むしろ年を取るごとに、色濃く鮮やかに