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スタミナだよ人生は

12/27新宿FACEで石井戦が決まって、ロードワークを再開していた。
少し増えすぎた感のある体重を絞る意味でもそうだが、寒くなってきた夜風を感じながら、ランニングアプリで記録が保存出来るのがなかなか面白くて、不思議と継続している。

ジムのトレッドミルでもいいのだけど、味気ない感じもする。せっかくなのだから行ったことのないエリアにも行ってみたりして。「ここにこんなお店があるんだ」と発見したりするのが案外楽しい。

ランニングで思い出すのは高校時代の頃。レスリング部に入部したのだが、部員がいなかった。
パンフレットにはレスリング部があると書かれていたのだが、他のクラブで練習していた強い人がたまたまその当時いて、その人が学校で練習はせず、クラブで練習したことを打ち出してインターハイに出場していたりとかそんな感じだったそうだ。今、思えば高校の名前貸しだったんだな。

だから入部したら顧問の先生がいて、私だけがいて。インディーズ部活の旗揚げという感じだった。入学して早々一人だけの部活が始まった。

学校のトレーニング室の隅に、空き部屋があり、そこに柔道部から余った畳を拝借してそこで練習した。トレーニング室に来るメジャー部活に在籍しているヤツらには「あの空き室にいつも変なヤツらがいる」と嗤われていたような気がする。他者から下に見られる、または見られているように感じるという自分の自意識のベースがこの期間に溜まっていった。これが早すぎたインディーズで生きる自分の原点だった。

先生はロードワークや基礎体を重視した。学校から川岸にあるパチンコ屋を迂回して戻ってくるコースを走り、そこでダッシュを数本して戻ってくるコースだった。パチンコ屋の名前が「SHOGUN」という名前だったからそのメニューの名前が「将軍」になった。正確な距離を測ったことがないが、そこそこの長さだったような気がしている。5kmくらいかな。

将軍を繰り返して、柔道部から借りた畳をトレーニング室の倉庫に詰め込んで顧問の先生と練習をしていた。ブリッジ、レスラープッシュアップ、腹筋など、バービージャンプにクロスメニュー。やたらと基礎体ばかりやっていた。部員が私しかいないからそれしかやれなかった。先生とは直接肩を付けてピンフォールを取るためのスパーリングはせずに、相撲のような形のぶつかり稽古をずっとやっていた。今、思うとなのだが実は結構ハードなメニューだったというのは後にわかった。そんなことをして2ヶ月経った頃、どこの部活にも馴染めずにいた男の子二人が、風の噂で「一人だけしかいないレスリング部があるらしい」と聞いて入部してきた。1人しかいない部活は3人になった。やっとスパーリングが出来るようになったが、直接的な技術指導が出来る人はおらず、高2の2学期で教育実習で来た人が順天堂大学のレスリング部に在籍していて、その人に教わるまで技術指導らしい指導がない、とにかく愚直すぎる体力作りをする部活だった。

そんなこんなで基礎体ばかりを愚直に繰り返していたが、体育の授業では柔道やマラソンといった内容の際にそうした基礎体のベーシックな体力が役立っていた。陸上部や野球部、バスケ部など花形スポーツをしていたヤツらに負けず劣らず。マラソンではスポーツ推薦で入った野球部連中に勝ってしまったり。とにかくこの辺りから気合いでなんとかするという自分の心構えのようなものを培ったような気がする。

そういえばマラソンはテレビ局就職後に役立ったことがある。名古屋ドームを周回するマラソン大会に強制的に営業部が出場するイベントだった。当時はもうダメダメ社員の真っ定中。「今成は使えない新人だ」という不評が部内にも駆け巡っていた。実際のところ仕事は全然好きになれず、営業部配属になった自分の運のなさを呪う毎日。先輩の当たりの強さ、体育会系のノリもとにかく嫌だった。

そんな中、名古屋ドームのマラソン大会で、ヘロヘロになる他社員を尻目に気合いで走り切る今成がいた。
あれだけ毎日オラオラしていた先輩たちはいざマラソンを走るとなると、日頃の不摂生もあってかやたらと弱そうに見えた。

ゴールしたら橋本先輩という女性社員の人が
「なんだ、今成って根性あるんじゃん!」といった。

そう、根性はあるんだった。
でもこの部署が好きなわけじゃないし、この仕事がしたくて入ったわけではなかった。好きなことには気合いと根性を発揮できる。
そんなことをやりたいと心の中で願っていたのだ。
結局仕事は辞めた。東京に戻ってプロレス団体の映像班に拾ってもらった。

あれだけ嫌なことに従事していても、自分の身に削ぎ落として見えてきたのは高校時代に培われた気合いと根性だったのかもしれない。そうしたことは自分のベースとなり、スタミナとなった。

2022年7月10日、大田区総合体育館。ガンプロのビッグマッチで私はメーンイベントに立った。

解説席にいたゲスト解説の石井慧介が
「今成さんはスタミナありますよ」
と言った。

うろ覚えだが
その回答が意外だったのか、実況の人だっただろうか、他の解説の人だっただろうか。
「今成夢人はスタミナありますか!?」とさらに聞きかえすので
石井は「あります」とハッキリ言った。

石井慧介という男は私をよく見ている。よく観察している。組んだり、闘ったりした中で、私のウィークポイントもストロングポイントもよく見てくれている。

走る夜風を浴びながら、石井戦に向けて自分のスタミナがぐつぐつと煮えたぎっている。
どんな時もスタミナが大事だ。スタミナは私の人生の信条で、決して切らしてはいけないものなのだと感じる。
最大限のスタミナを蓄えて、12.27新宿FACE大会は人生を賭けたスタミナ勝負だ。

チケットの取り置きご依頼は
yumehito.0922@gmail.com までお名前、希望席種、枚数をご記載の上、ご連絡ください。

12.27ガンプロ新宿FACE大会!

日程 2024年12月27日(金)
開場 17:45
開始 18:30
会場 東京・新宿FACE
席種 ガンバレ☆シート(最前列)完売!!
カウンター席 完売!!
特別リングサイド 6,000円
指定席A 5,000円
指定席B 4,000円
U-18チケット(当日券のみ)
※中学生以下無料(当日券のみ、チケットご購入の保護者の同伴が必要です。)
※入場時に、別途ドリンク代500円が必要です。

決定対戦カード
①前口太尊&川上翔大 対 神崎ユウキ&Daisuke®
②趙雲子龍&春日萌花&HARUKAZE 対 PSYCHO&YuuRI&バニー及川
③(中村宗達デビュー2周年記念試合)
 大家健&中村宗達 対 藤田ミノル&木高イサミ
④KITSUNEワールド選手権試合
 <王者>まなせゆうな 対 MICHIKO<挑戦者>
⑤高岩竜一&入江茂弘&&和田拓也 対 ハートリー・ジャクソン&岩崎孝樹&レッカ
⑥スペシャルシングルマッチ
 勝村周一朗 対 ディック東郷
⑦スピリット・オブ・ガンバレ世界無差別級選手権試合
 <王者>石井慧介 対 今成夢人<挑戦者>
全7試合予定

冨永真一郎、渡瀬瑞基は負傷により欠場となります。
★当日、渡瀬瑞基より欠場のご挨拶をさせて戴きます。

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