これを読めばドラムの楽しさが分かる!
今日は音楽について書こうと思う。
私は今ドラムをやっている。
「ドラムは応援団だ!」と考えているのはあくまで私の個人的な私感だ。
ドラムは指揮者であり舞台ディレクターだ!
ジャズではサックスやトランペットなどの管楽器やボーカルはフロント楽器と呼ばれている。
フロント楽器はステージの前を陣取りメロディーやアドリブを演奏する。
これらのフロント楽器は最も目立つ存在だ。
ピアノやギターはフロントの役割とリズムセクションのどちらも担当する。
ベースはリズムの土台だ。
じゃあドラムはというともちろんリズムだ。
ドラムがリズムでなくて他に何ができるのかと言いたいところだ。
ドラムも人によって考え方は千差万別
ドラムはリズムだと言い切ったが、セッションに行っていると色んな人のドラムを見る機会がある。
演奏スキルは別にして、この人はどのような考えでドラムを演奏しているのだろうと考えさせられることも多い。
悪い意味で考えさせられるのではなく、勉強になるという意味だ。
ドラムの場合セッションでは知らない曲を演奏することも多い。
行き当たりばったりだが、演奏前に何のリズムか教えて頂くこともある。
以前は自分から何のリズムで演奏したらいいのか聞いていたが、今はそれすら聞くことをしなくなった。
演奏が始まれば大体予測できるからだ。
ベースやピアノのリズムパターンを聞けば判断できる。
同じ4ビートのリズムでも曲によってその雰囲気は全て異なる。
軽い曲調から重い曲調まで様々だ。
もちろん同じ曲でもアレンジや演奏する人によっても大きく異なる。
その雰囲気を瞬時に判断して演奏する訳だ。
セッションでは他のドラム奏者が、自分が考えていたのとはまったく違う解釈で演奏されるのを見ることも多い。
例えばフロント楽器の邪魔にならないように徹底してバックでリズムを刻む人もいれば、フロント楽器に刺激を与えるようなドラマーもいる。
起承転結のある演奏が理想
私が理想としているドラムは応援団的な演奏をするプレーヤーだ。
フロント楽器を持ち上げたり刺激を与えたりするような演奏だ。
演奏中に意識しているのは、一曲の中で繰り広げられるドラマにメリハリをつけて効果を上げる努力をすることだ。
まるで演出家のようにだ。
正に起承転結を1曲の中で繰り広げたいのだ。
1曲の中だけではなく、フロント楽器などのアドリブでもこの起承転結を応用したいと思いながら演奏するのが楽しくてしかたない。
例えばテーマが終りピアノのアドリブが始まったとしよう。
その時私は極力少ない音で、しかも残響音も少なくして演奏するように心掛ける。
ドラムはピアノさんの味方ですよと言いたい訳だ。
だからスネアやバスドラムなどの音もあまり使わないように我慢する。
なんならハイハットも踏まない。
ピアノのアドリブがサビのあたりに差し掛かったころを見計らって音を増やしていく。
これが起承転結で言うところの承だ。
少し発展させる意味で音を増やす。
そして段々とピアノさんを刺激しながら盛り上げていきたいのだ。
もちろんそれぞれの奏者が影響を受けて響き合える条件付きだ。
中には自分のストーリーを最初から持っている奏者もいる。
サビを過ぎたあたりから独特な雰囲気で敢えて小さい音で表現したりすると、ドラムとしても大きな音で盛り上げるわけにはいかなくなる。
そんなピアノに調和するならこちらも再び音を少なくして演奏する他あるまい。
その時が起承転結の転というなら少し視点を変えて音を変えることもある。
ドラムには残響音の多いライドシンバルやクラッシュシンバルもあれば、残響音を止めることができるハイハットやスネア、またはリムショットなどもあるのでそれらを駆使するという訳だ。
ドラムの演奏が楽しい理由
ピアノやギターが羨ましくなることもある。
音楽の三要素を一人で演奏できるからだ。
その点ドラムはどうだ。
リズムしか演奏できない。
メロディーもハーモニーも演奏することができないのだ。
だからこそそのリズムにとことんこだわって、他の楽器の助けを借りながら楽しむことになる。
これはオーケストラでいうところの指揮者に匹敵すると言っても過言ではない。
オーケストラの指揮者は、自ら楽器を演奏することはない。
その代り楽器を演奏している誰よりも楽器について勉強し、オーケストラをまとめあげる。
それがオーケストラ全体の音を自由にコントロールする喜びだ。
ジャズでドラムを演奏する喜びもこれと同じだ。
バンド全体の雰囲気はドラムに掛かっているといってもいいほどだ。
ドラムがそのバンドの音楽を締めたり優雅に演出したりするわけだ。
オーケストラの指揮者や舞台ディレクターと同じ役割だ。
そんな風に考えてドラムを演奏していたら、これほど楽しい楽器も他にないと思えてくるほどだ。
つまりドラムはバンドの要であり演出家、指揮者であったり応援団な訳だ。
私はそんなプレーヤーを目指して日々練習を繰り返している。
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