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五月病で人生を悪化させないために

私は30年ほど前のゴールデンウィークに花粉症になった。
花粉症が五月病と関係していることはないだろうが、世間でいう五月病のようなだるい症状を感じるようになったのは花粉症になってからだ。
その花粉症になった瞬間は今でもはっきり覚えている。


心を動かす原動力の切っ掛け

やっと長い冬が終わり暖かい春が来た。
入学式や初出勤など多くの人が旅立つ季節だ。
四季の中でも最も活動的になる季節のはずだ。

それなのに五月病とはゴールデンウィーク明けに起きる、無気力状態に陥る症状のことだ。
私にとっても他人事ではない。
年齢を重ねていてもこの時期になると、色んなストレスが原因でモチベーションが下がるからだ。

花粉症のストレス

まだ長男が小学校の低学年だったころ、京都府北部の天橋立に車で日帰り旅行に出かけた。
田舎道をのんびり走りながら優雅な一日になるはずだった。

私の家から天橋立までは、車なら1時間半程度で到着する予定だった。
いくつか峠を超えてもうすぐ天橋立だと思ったころにくしゃみが出て止まらなくなった。

途中から窓を開けて走っていたからなのだろう。

この時から既に30年ほど花粉症と付き合っているが、若い頃と比較すれば症状はかなり軽くなっている。
しかし今でも春はマスクが欠かせない。

四季でいうと一番ポジティブな春が、この花粉症によって最もネガティブな季節になったのだ。
花粉症の症状が酷かった時は微熱も出てやる気にも大きく影響を与えた。

日本が最も美しくなる季節

菜の花、桜、新緑と誰もがその美しさを楽しむ季節なのに、何故か心が晴れないのは花粉症のせいだけではない。

黄砂などによるはっきりとしない花曇りの天気や、寒暖差による体調変化だ。
そう言えば片頭痛も春先に多い。

特に五月は注意が必要だ。
私は定年退職者なのでゴールデンウィークが引き金になることはないが、一般的にはゴールデンウィークが最も危ない。

これは張り詰めた気持ちがゴールデンウィークに急に緩み、自律神経のバランスが崩れることが原因だと聞いたことがある。

五月病は主に新入社員や大学生に多いようだが、この季節は年齢には関係なく同じような倦怠感を感じる人が多いようだ。

何をしたわけでもないのに体が重いと感じたり、やる気がなく気持ちが晴れない症状だ。


私の場合は春から夏にかけてのこの時期、意識していないとだらだらとした日を送りがちになる。

一般的に五月病は生活の環境変化によるストレスが原因と言われているので、私が感じるこの時期の倦怠感は五月病ではないのかも知れない。

しかし花粉症などの体調変化によるストレスと捉えれば、同じ症状からしても五月病と言えるだろう。

効果的な五月病対策は本気掃除

この時期に私が意識してよくやるのが本気掃除だ。
以前にもモチベーションを上げる方法として書いた記憶があるが、本気掃除こそ五月病に効果があると信じている。

例えばこの春から社会人になったとしよう。

新しい人脈に気を使い、初めてやる仕事にストレスを感じる1ヶ月を過ごしたはずだ。
1ヶ月が過ぎゴールデンウィークという大型連休を迎えれば一度にそのストレスから開放され、これまでとは逆の生活を送りたくなる。

ゴールデンウィークの一日目から友だちと遊びに行く計画を立てる人は五月病になるとも思えない。
しかし1日目からパジャマも着替えずに寝て過ごす人は要注意だ。

ゴールデンウィークに入って三日間何もせずに過ごし、そして会社にはもう行きたくないという感情が芽生え始めたらそれはもう五月病だ。

そうなる前にお勧めなのが部屋の本気掃除だ。

いつも起きる時間に起床し、朝食を済ませたら部屋の模様替えを考えながら掃除をする。
本気掃除なので適当に掃除機をかけるような掃除ではない。

家具を動かし部屋の隅や机の下まで綺麗にする掃除だ。

もしこのような五月病対策をせずにだらだらと過ごしてしまえば、ゴールデンウィーク明けに会社に行ってもストレスしか感じなくなる。

しかし休みの一日目にこの本気掃除をやれば、ゴールデンウィーク中のモチベーションを上げることができる。
掃除が終わるころには、せっかくのゴールデンウィークに何をして過ごそうかと前向きな気持ちになっているはずだ。
そして遊びに行く計画を立てたり新しい趣味に取り組むことを思い描くことになるだろう。

充実したゴールデンウィークを過ごした人は、休み明けに会社に行っても前向きに仕事に向き合うことができる。

1年目の社会人に限らず、継続していたことが途切れてしまう時期こそが春だという人もいるはずだ。
私もその一人だ。

これまでの記憶を辿っても春に止めてしまったことは少なくない。
春に離職が多いのも頷ける。

本気掃除は心を動かす原動力の切っ掛けに過ぎない。
エンジンに例えるとセルモーターといったところだ。

しかしその本気掃除が人生を好転させる切っ掛けにもなり得ると信じているのだ。
先ずは心を動かさないと何も始まらないということだ。

今日も春のもやっとしたハッキリしない天気で花粉も多く倦怠感がある。
だから明日はいつもより少し早めに起きて本気で掃除をしようと思う。

社会人一年目の例えを出したりしたが、実は自分への戒めのために書いたのだ。

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