無名のブランドが、POPUPで600万円超の売上を出せるまでにやったこと。
こんにちは。
コスメブランド「Libroaria」(リブロアリア)代表の竹井です。
最近文章でのアウトプットが足りていないので、リハビリや思考の整理がてらnoteを書いてみようかなと思います。
今回振り返りたいのは、ポップアップストアへの集客。
私のブランドは基本的オンライン販売のみになりますが、オフラインでお客様と交流することが大好きで、年に数回ポップアップを開催しています。
今回はインフルエンサーブランドでもなく、立ち上がったばかりのブランドが、一度のポップアップで600万円以上の売上を立てられるようになるまでにやったことをまとめたいと思います!
Libroaria
ポップアップストアの売上
私がコスメブランドを立ち上げたのが2022年の春で、そこから東京や大阪、福岡などで合計10回ほどポップアップを開催してきました。
比較しやすくするために、東京でのポップアップの結果はざっくりこんな感じです。
(かなり赤裸々に公開しちゃう!笑 少ししたら非公開にするかも…)
2022年冬 @渋谷 7日間 →売上300万円弱
2023年春 @渋谷 7日間 →売上400万円弱
2023年秋 @代官山 3日間 →売上300万円弱
↓
ブランドリニューアル(BLUEMOMENT→Libroaria)
↓
2024年春 @表参道 3日間 →売上350万円超
2024年夏 @渋谷 7日間 →売上600万円超
こんな感じで、ここ最近の2回に関しては平均日商が100万円を超えることができるようになってきました。(当初の目標だったから嬉しい…!)
※大阪は東京の売上の大体70~80%くらいに毎回着地します。
商品の単価は2,000円〜10,000円と、アパレルやジュエリーなどに比べたら低めなので、この単価感の中では割と頑張っている方なのではないかなと思っています。
私が大事にしていること
ポップアップストアを運営するにあたって、私が大切にしていることが大きく分けて二つあります。
一つ目が「お客様の体験を最高のものにすること」、二つ目が「数字としてもしっかり結果を出すこと」です。
前者は定性的なもので、後者は定量的なものです。
まず、「お客様の体験を最高のものにすること」に関してですが、Libroariaのポップアップストアの特徴として「それを目当てでくるお客様がほとんど」ということがあります。SNSなどでポップアップの告知を見て、予定をあけて、わざわざ貴重な時間を作って足を運んでくれる。それ自体ものすごく嬉しいことだし、お客様のブランドへの期待値も高いはず。だからこそ、その期待値を超えられるような体験を提供したくて、これでもかというほどに顧客体験を練って設計しています。
もう一つの「数字としてもしっかり結果を出すこと」に関して。一つ目に書いた、顧客体験を最大化させるようなポップアップを開催するためには、とんでもない時間と労力を必要とします。お客様に喜んでもらえることが何よりではありつつも、ビジネスとして存続していくため、ブランドとして成長し恩返しするためには、確実に結果を出すことが必要だと思っています。毎回ポップアップでは売上と利益をシビアに追っています。
成功させるポイント
今回は二つ目の「数字としてもしっかり結果を出すこと」の方をメインに振り返っていきたいなと思います。
購入体験とも必然的に絡んできちゃうので、その辺りは少し掻い摘みながら書いていきます。
私がポップアップで売上を確実に出すためにやってよかったことを、分かりやすく言語化するとこんな感じになりそうです。
①開催の1〜2ヶ月前に告知
Libroariaのメインの客層である20~30代は、本当に忙しい方が多いんですよね。友達と話していてもひしひしと感じますが、1ヶ月後の土日の予定がほとんど埋まっていることもザラで、「なかなか直前に言われては行けない」という方が多いのが現状です。クリスマスシーズンやゴールデンウィークなどの稼ぎ時は、なおさら。「行きたいけど行けない」をなくすためにも、なるべく早いタイミングで告知をするようにしています。
※3ヶ月前とか早すぎても、逆に先すぎて流される可能性あるのでNG
②告知はうるさいくらいがちょうどいい
こっち(告知する側)が思っているより、お客様は見ていない、というのがリアル。うるさいくらい告知してやっと、ブランドに若干の関心がある層までポップアップの存在を認知してもらうことができると考えています。
Libroariaでは、こんな感じでスケジュール立てて告知をしています。
2ヶ月前:初回告知(詳細未公開。日時や場所のみ)
1.5〜1ヶ月前;本告知→プロフィール固定(開催詳細を全て公開)
→これ以降全ての投稿のラストに告知ビジュアルを入れる3週間前:追い告知(+アルファの情報小出し)
2週間前:追い告知(+アルファの情報小出し)
1週間前〜前日:カウントダウン
前日:搬入の様子UP
当日〜開催中:毎日リポスト、細かい在庫状況告知
こうやってみると、さすがにうるさいのでは?と思われる方も多いかもしれませんが、これくらいでも「行きたかったのに存在を知らなかった」という人がいるのが現実。徹底的にスケジュール立てて知ってもらうことを意識しています。
③プレスリリース配信
Libroariaのポップアップは、基本的に新商品の発売を記念して行います。そのため、新商品のプレスリリースの際に、必ずポップアップストアの情報を記載するようにしています。
プレスリリースの配信は大体開催の1週間前くらいがおすすめです。
公式SNSではすでにブランドのことを知っている人むけに発信するので、かなり前から予定を確保してもらう必要があります。しかし、リリースでブランドの存在を知る人たちは前者よりも熱量が低いため、「興味喚起→実際に足を運ぶ」までの間を短くする必要があると感じています。(熱量が冷める期間を作らない)
そのために、大体開催の1週間前くらいの配信が今のところベストかなと考えています。
実際にリリースを配信し、メディアに取り上げられた結果、その投稿がバズってポップアップへの集客に大いに貢献したこともあるので、この辺も怠らずにやるのが理想です。
④足を運ぶ「ヒキ」を明確に作る
売上の推移をみると、今年の夏のポップアップでドーンと伸びていると思います。東京の結果だけではなく、大阪で開催したこの夏のポップアップは大反響でした。
その理由として、明確に挙げられるのが「ヒキ」を作ったということです。
ポップアップにくる最大のメリットを用意しました。
今回の「ヒキ」は一度廃盤になったLibroariaの人気香水の復刻版を、ポップアップで先行販売するというものでした。
元々大人気だったにも関わらず、ブランドリニューアルととともに廃盤になった香水の数量限定の復刻版。メルカリ等でも当時高額転売されていたもので、「ポップアップにくれば確実に手に入る」というのが足を運ぶメリットです。
開催前は、「少しでもくるきっかけになったらいいな」くらいのテンションで設計していたのですが、これが想像以上。初日のオープンからダッシュで売り場に来てくださるお客様も多く、初日で200本以上売れるという、想像以上の結果になりました。
お客様の需要を日々SNSなどのコメントから掬い上げて、「ヒキ」として昇華させることは、ブランドもお客様もwinwinの施策だと考えています。
⑤体験の最大化、拡散
最後は、開催中のお話です。
前半に来てくださったお客様にポップアップでの体験を拡散してもらうことで、後半の集客に繋げるというもの。
3日間などの短い期間では少し難しいかもしれないですが、1週間開催する場合はかなり有効です。
拡散してもらうためにも、購入体験を素敵に仕上げることはとても大切だと思っています。世界観に浸れるような内装のデザイン、ブランドのストーリーが伝わるビジュアル、ムエットやカラー見本などの細かい配布物への工夫…。「本当に来てよかった」と思ってもらえることで、「友達にもすすめよう」「SNSにあげちゃおう」とお客様が自発的に動いてくれるからです。
実際に購入体験を練りに練って、満足していただいたお客様の中にはよく「最終日に友達連れて来ちゃいました!」と期間中に何度も来てくださる方がいたり、「友達のSNSで知って、今日までやってるって聞いたから…」という方も多くいらっしゃいます。
「SNS投稿したら〇〇プレゼント!」「このハッシュタグであげてね」のような、拡散を促す施策もなしではないかもしれませんが、お客様が自発的に伝えたい、と思ってもらえるほどの体験を提供することが長期的に資産になると考えています。
購入体験や小さなこだわりについてはもっと語りたいですが…それはまたどこかで。
もっと集客や運営において実施している施策や意識していることはありますし、まだまだ課題も多く検証中の施策も多いですが…明確に「やってよかった」と言えることは上記の5つかなと現状は認識しています。
最後に:前提としての話
最後に、ポップアップ成功の前提となるお話です。
ポップアップを成功させるためには、やっぱりブランドにファンがいることが大前提になるかなと思います。
どんなに告知やヒキを作っても、ファンがいなかったら響かないので、常日頃からブランドのファンを増やし、大切にし、ファンの方に「待ちに待っていたポップアップ!」と思ってもらうことが大切だと思います。
日々の積み重ねを認識できた出来事が一つ。
一番最近で売上最高記録を更新できたこの夏のポップアップですが、事前のリリースもバズらず、ブランドの主力のSNSであるTiktokも開催1ヶ月くらい前から再生数がガタ落ち…というかなり危機的状況でした。
今まではリリースもバズることが多かったし、Tiktokに至ってはかなり好調のまま迎えていたので、「もう今回のポップアップは閑古鳥が鳴いてしまうのではないか…」と泣きそうになりながら迎えたのを覚えています。
けれど、売上から見てもわかる大盛況。来場人数も1300人以上で過去最高になりました。今までの小さな積み重ねの結果、バズらなくてもその前からポップアップの開催を待ち望んでくれた方が多くいたことに感涙でした。
こんな風に偉そうにnoteを書いてしまいましたが、まだまだ課題が山積みですし、数字的にももっと上にいきたいと思っています。
このnoteが一つの布石になると思うと、少し愛おしいです。
ここまで、私のリハビリアウトプットに付き合ってくださった皆様、ありがとうございました🥰