『ペスト』を読んで感じていること
コロナ禍でヒットしている小説『ペスト』。読んだことがなかったので、これを機に買って読んでいる。まだ途中までだが、感じていることを書こうと思う。
小説の舞台は1940年代のアルジェリアの港町、オラン。街の環境やそこに住む人たちの描写から始まる。
街に異変が起こり、感染症が広がっていく様子、医師が「ペスト」であることに疑いや不安を持つ状況、議会での議論、都市封鎖をしたことによる市民の変化など、現実は「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)」であるが、まるで今の状況を描いているようで驚く。
ペストの流行が始まり、長期化していく過程で、都市が封鎖された中で描かれる市民の感情は、ぼく自身感情を表現しているようにも感じた。
言葉にできない、この先が見えず、不安であるこの環境、田舎の家族と会えないのだろうかという悲しみ、なんだか「現在」を何度も繰り返しているような非現実的な感覚が表現されているように感じた。
だから、少し気持ちが楽になった。
一方で思うのは、インターネットのある今、『ペスト』との差分の感情は何だろうということだ。
『ペスト』の当時、都市封鎖が起こった結果、電話も、手紙もダメになった。外の世界には電報しか打てない。そこに住んでいる人はもちろん外に出れず、訪れていた旅行者をはじめとした外部の人も外に戻ることができない。まるで、流刑となったように、いつも一緒だった人や、環境と離れて居続けなければならない状況に置かれている。
今みたいに、メールやチャット、こんな感じでnoteやSNSでのやり取りはもちろん、電話も、テレビ会議もできない。
小説で描かれる感情と、今現実で起こっていることに対しての感情の違いがどんなもので、それによって、ぼくは何を感じているのだろうか。
残りもう少し!! 小説を読み進めようと思う。
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はずかしながら、ぼくはこの小説についてほとんど知らなかったのでヨーロッパでパンデミックとなった14世紀ごろの話かと勘違いしていた。だから、車の描写にとても混乱した!
それに、よくわからない表現に出会ったり、会話がだれの言葉なのかたまに見失って混乱したりして、なかなか先に進まない。
中断してしまうことが多く、登場人物も、これは誰だっけかとわからなくなる。
それで、読むときはWikipediaで登場人物の紹介を時たま参照しながら読んでいる。
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